秋田県唯一の国宝「線刻千手観音等鏡像」の発見で江戸期に創祀
[住所]秋田県大仙市豊川字観音堂57
[電話]0187-53-2640

水神社(大仙市)(すいじんじゃ)は、秋田県大仙市豊川、旧中仙町にある神社。現在では秋田県唯一の国宝である「線刻千手観音等鏡像」が、延宝5年(1677年)に発見されたことにより創建される。通称は観音様、米沢観音。御朱印の有無は不明。

鎮守の森は創建間もなくの延宝7年(1679年)に植えられたスギなどで構成されており、そのうち4本のスギが市の天然記念物に指定されている。

延宝5年、玉川から窪堰川まで水路(下堰)を引いている途中、野中村三采女谷地(みむねやち)の地中1.5メートルから古鏡が発見され、藩主の佐竹義処に差し出したところ、堰神として祀るように命じられ、水路を掘っていた草彅理左エ門が創建し奉納した。

現在につながる神社創建(再建)は貞享2年(1685年)8月20日とも。現在の例祭はこの創建日に近い8月17日。

古来よりあった草堂の豊受大神大山祗神猿田彦神を境内元宮地に板堂を建立して遷座、現在は境内社の石堂となっている。

元より鎮座していた八幡大神は隣地国見村へ分祀して八幡神社とした。元禄13年(1700年)8月に本堂を三間・四間に新築。享保19年(1734年)に再建して近在の崇敬を高めた。

明治初年まではあくまでも観音堂だったが、明治9年に現社号に改め、御神体は「線刻千手観音等鏡像」、御祭神を水神である水波能売命(みずはのめのみこと=ミツハノメノカミ)として奉斎することになった。

鏡自体は平安時代初期、線刻は平安時代後期(11世紀)と推定される「線刻千手観音等鏡像」を見ることができるのは、年に一度の例祭(8月17日)の中で公開されるわずか1時間ほど。レプリカは中仙市民会館に常時展示されている。

【ご利益】
行程順調、水運など水の神、開運
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