読み:おんじょうじしんらぜんしんどう
員数:1棟
種別:建造物の部 近世以前/神社
時代:室町前期 貞和3年(1347年)
重文:1901.03.27(明治34.03.27)
国宝:1953.03.31(昭和28.03.31)
都道府県:滋賀県
所在地:大津市園城寺町
所有者:園城寺
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園城寺(三井寺)の中心伽藍から北へ500メートルほど離れた場所にある。三井寺の鎮守神である新羅明神を祀る。

「堂」と名が付くが、建築様式的には流造(ながれづくり)の神社本殿である。現存の建物は貞和3年(1347年)、足利尊氏の寄進によるもの。

母屋前面に一間通りの庇、中央に一間の向拝。庇に格子と欄間があり正面、側面に細密な透彫りがある。三間社流造。

新羅明神は、唐に留学した円珍が日本へ帰国する際、船中に現れた神とされ、円珍に伝えられた経法を永遠に守護することを誓った神であるという。

円珍が請来した経典法具を三井寺に保管することになったのも新羅明神の夢告によるとされている。

源頼義が三男の義光をこの神の前で元服させ、義光はそれ以来「新羅三郎」と呼ばれるようになったことはよく知られる。
国宝「園城寺新羅善神堂」(滋賀県大津市)