室町時代の建築である国宝本殿と、重要文化財の境内社本殿がある古社
大笹原神社
[住所]滋賀県野洲市大篠原2375
[電話]077-587-3710 - 野洲市観光物産協会

大笹原神社(おおささはらじんじゃ/おおささわらじんじゃ)は、滋賀県野洲市にある神社。神職は常駐しておらず、御朱印はない模様。御祭神は、 須佐之男命(スサノヲ)、櫛稲田姫命(クシナダ)ほか五神を祀る。

社伝によれば、創建は平安時代の寛和2年(986年) 。越知諸実が社領を寄進し、社殿を造営したという。

古くは、牛頭天王社と呼ばれていたが、明治時代に現社号に改められた。

本殿は、棟札より応永21年(1414年)の建立と分かっている。岩倉城主馬淵定信が再建。三間四方で自然石積の基壇上に建つ。内部は外陣・内陣・内々陣に区画され、正面に一間の向拝を設ける。

四周に縁がつき、外陣廻りの縁は一段低くつくられている。この平面形式は滋賀県に中世の遺構が多い前室付きの流造本殿と同じ形式である。

蟇股、脇障子、欄間などに時代の特徴をよく現したたくみな彫刻がもちいられ、中世神社建築の中でも特に優れた意匠をもつ。

屋根を入母屋造りとした点や、要所に施された華麗な彫刻類及び木組みなどに仏堂的用素が多く取り入れられている。

外部に施された装飾性に富む彫刻は華麗な東山文化の粋を極めているとして、国宝に指定されている。

本殿の右には、寄倍の池(よるべのいけ)と呼ばれる底なし沼があり、その昔水不足から御輿を二基沈めて祈願したところ、日照りが続いても枯れたことがないといわれる。

また、この地域は良質のもち米が穫れ、鏡餅発祥の由来から、鏡餅の元祖を祀った「鏡の宮」が境内に建てられている。

石凝姥命(イシコリドメ)を祀る境内社、篠原神社も、その本殿は国宝の当社本殿とほとんど同時期の1425年の建立。一間社隅木入り春日造、檜皮葺。国の重要文化財に指定されている。

【ご利益】
厄除け、縁結び、五穀豊穣
大笹原神社 - 室町時代の建築である国宝本殿と、重要文化財の境内社本殿がある古社
【関連記事】
社殿が国宝に指定されている神社 - 日本広しといえどもわずかに27社しかない超レア神社
滋賀県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、滋賀県に鎮座している神社の一覧