義経ゆかり「九郎森」、重要無形民俗文化財の黒森神楽が伝わる古くから霊山
[住所]岩手県宮古市大字山口第4地割132
[電話]0193-62-6447

黒森神社(くろもりじんじゃ)は、岩手県宮古市にある神社。通常、神職は常駐しておらず、御朱印などはいただけない。

重要無形民俗文化財の「黒森神楽」が舞われる他、「権現様」と呼ばれる岩手県の指定文化財にもなっている獅子頭が多数保存されている。

宮古市中心部から北に2キロほどの位置にある、標高310.5メートルの黒森山の山中に存在する。

黒森山の麓の遺跡からは奈良時代のものとみられる密教法具が出土しており、古くから霊山として地域の信仰を集める場所であった。

元文4年(1739年)までは文字通り黒森で、直径1-4メートルの巨大な杉や松が100本以上あったという。

明治以前は黒森権現社と呼ばれ、千手観音を祀っていたとされる。

古くから山伏の修行の場として栄え、社に伝わる黒森神楽はこうした修験者により伝えられてきた、東北地方に多く残る山伏神楽の代表的なものである。

平安時代末期の文治4年(1188年)4月、平泉高館自害の1年前、源義経は影武者の杉目行信を残してひそかに平泉を脱出して、この山で3年3ヶ月にわたり「大般若経」を書写し祈願したとの伝説が残っている。

「黒森」は「九郎森」から転じた名とも。

南北朝時代初期の建武元年(1334年)の鉄鉢や南北朝時代のものとみられる獅子頭など多くの文化財も残されており、また当時の支配者であった南部氏の名の見える室町時代の棟札も存在する。

代々盛岡藩主からの信仰も厚く、社殿の再建や修復に援助するなどの保護を受けてきた。

【ご利益】
-
黒森神社 - 義経ゆかり「九郎森」、重要無形民俗文化財の黒森神楽が伝わる古くから霊山
【関連記事】
重要無形民俗文化財「黒森神楽」 - 獅子頭を持って地域の家々を訪れ、昼夜で舞や演目
岩手県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、岩手県に鎮座している神社の一覧