修正鬼会(しゅじょうおにえ)
種別1:民俗芸能
種別2:その他
公開日:西暦奇数年の旧暦1月7日(岩戸寺)、西暦偶数年の旧暦1月5日(成仏寺)、毎年旧暦1月7日(天念寺)
指定日:1977.05.17(昭和52.05.17)
都道府県:大分県
所在地:国東半島の岩戸寺、成仏寺、天念寺

大分県国東半島にある六郷満山の寺院で旧正月に行われる火祭り。五穀豊穣を祈る寺院の正月行事である修正会と、大晦日の夜に悪鬼を祓う宮中行事である追儺式が変化した鬼祭り、火祭りとが一体になった行事であるとされる。

一説では、六郷満山の開基である仁聞菩薩が養老年間(717年-724年)に六郷満山28寺の僧侶を集めて「鬼会式六巻」を授けて創始したとされ、1200年以上の歴史を有すると考えられている。

家内安全、五穀豊饒、無病息災を祈願する行事で、僧侶が扮した赤鬼の災払鬼(さいばらおに)と黒鬼の鎮鬼(しずめおに)の2体の鬼がたいまつを持って寺院の境内や集落を回る。

成仏寺ではこれに赤鬼の荒鬼(あらおに)が加わる。天念寺では、鬼は堂内から外に出ない。この行事に登場する鬼は、悪鬼ではなく祖先が姿を変えたものとされ、民俗学的には祖霊神の一種と考えられている。

このため、鬼の面には角がない。災払鬼は愛染明王の化身、鎮鬼は不動明王の化身であるともいわれる。

かつては六郷満山の65の寺院で行われていた行事であったが、現在では、国東市の岩戸寺、成仏寺、豊後高田市の天念寺の三つの寺のみで行われている。

岩戸寺と成仏寺では、岩戸寺で西暦奇数年の旧暦1月7日、成仏寺で西暦偶数年の旧暦1月5日に交互に催され、天念寺では毎年旧暦1月7日に催される。

保護団体名:長岩屋修正鬼会保存会、岩戸寺修正鬼会保存会、成仏寺修正鬼会保存会
重要無形民俗文化財「修正鬼会」 - 1200年以上の歴史を有する大分県国東半島の年頭行事
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