開港場の神宮遥拝所の先例、横浜総鎮守「関東のお伊勢さま」
[住所]神奈川県横浜市西区宮崎町64
[電話]045-241-1122

伊勢山皇大神宮(いせやまこうたいじんぐう)は、神奈川県横浜市西区にある神社。近代社格では県社、現在は神社本庁の別表神社天照大御神を御祭神とする。単に「皇大神宮」とも。横浜の総鎮守とされ、「関東のお伊勢さま」として知られる。

明治3年(1870年)、一寒村であった横浜が開港場となり、貿易の街として急速に発展した。神奈川県は、キリスト教を始めとする外来文化に接する横浜の精神的支柱とするために神社信仰の確立が必要と考えた。

そのため、元々戸部村海岸伊勢の森の山上にあった当社を、同年4月に現在地の野毛山に遷座し、同年11月、当時の神奈川県知事井関盛艮が太政官と神祇官に建白書を提出。

建白書は、当社を伊勢の神宮(伊勢神宮)の遥拝所とし、県内の総社たる規模に整備することを願い出るものであり、翌月許可された。

その後、開港場である長崎・神戸にも同様の神宮遥拝所が作られることとなった。

明治4年(1871年)4月15日、社殿および境内施設が竣工し、遷座が行われた。翌明治5年(1872年)には旧暦4月15日に例祭が行われたが、明治6年(1873年)の太陽暦の採用により、例祭日は月遅れの5月15日となった。

本殿は関東大震災で倒壊し、昭和3年(1928年)に再建された。

境内社には、杵築宮(きづきのみや)があり、豊受姫大神月讀命須佐男命大国主命住吉三神を祀る。子之大神(ねのおおかみ)は野毛町の氏神で、大国主命、姥姫を祀る。第二次世界大戦で炎上し、現在、杵築宮に合祀されている。

杵築宮・子之大神例祭が毎年8月20日に行われ、20基以上の神輿が出る活気ある夏祭りとして知られている。

また、境内には大神神社磐座(おおみわじんじゃいわくら)があり、大和国一宮である大神神社(奈良県桜井市、大物主大神)から分霊として勧請したもの。平成8年(1996年)に移設鎮座。

「関東のお伊勢さま」としては、他に、芝大神宮(東京都港区、「関東のお伊勢様」)、所澤神明社(埼玉県所沢市、「関東のお伊勢さま」)などがある。意富比神社(千葉県船橋市、船橋大神宮)は「千葉のお伊勢さん」と呼ばれる。

参拝すれば、「横濱総鎮守」と大書された御朱印を頂ける。正月三が日の初詣では10万人以上の参拝客が毎年訪れる。

【ご利益】
この世に生きとし生けるもの全ての誕生から、生成発展を司る神(公式HP
伊勢山皇大神宮 - 開港場の神宮遥拝所の先例、横浜総鎮守「関東のお伊勢さま」
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伊勢山皇大神宮の御朱印