最古の棟札は鎌倉時代、伊勢神宮ともゆかりのある古社
[住所]愛知県新城市大野奥林54
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大野神社(おおのじんじゃ)は、愛知県新城市にある神社。近代社格では村社。創建は不詳だが、棟札の最も古いものに嘉禎元年(1235年)のものがあり、少なくとも鎌倉時代からは間違いなく存在していた古社。

かつては、別所街道の宿場町、大野の入口に当たる南西に位置し、鳥居をくぐって、池にかかった石橋を渡ると、正面に大野神社、境内社として、左に服部神社、右に郷土神社が並び建つ。境内には御神木として欅がある。

主祭神は建速須佐之男命。誉田別尊(第15代応神天皇)、大鷦鷯命(正式名称は異字。おおかさぎのみこと。第16代仁徳天皇)のほか、八柱御子命と五男三女神を合祀している。

五男三女神は、天忍穂耳命天穂日命活津比古根命熊野樟日命天津比古命多紀理比売命多岐津島比売命市来島比売命

三女神はいわゆる宗像三女神。八柱御子命は上記の五男三女神と同神と思われるのが、併せて祀られているのは合祀の経過によるものか、あるいは八王子という別のスサノヲの御子神か。

江戸期の棟札には六所大明神の銘があることから、以前は六所神社とも呼ばれていたことが分かる。詳細は不明だが、江戸期及びそれ以前に近隣六社を合祀している可能性がある。

明治5年(1872年)、静岡藩庁の管轄となり、藩庁の命令によって、現社号に改称、同6年(1873年)5月に村社となる。現社殿は昭和5年(1930年)4月に完成して遷座。

境内社の服部神社は、伊勢の神宮(伊勢神宮)の皇大神宮(内宮)に奉納される赤引糸(あかいひきのいと)ゆかりの神社。御祭神は天豊受姫之命と天棚機姫之命。後者の機織りの女神はともかく、前者は豊受大神宮(外宮)のトヨウケビメノカミであるところが興味深い。

郷土神社は、戦没者及び鈴木喜三郎一族を合祀している。奉納物として、明治の元勲で、現在は東郷神社に祀られる東郷平八郎元帥筆による扁額がある。

例大祭は4月19日、20日だったが、近年はこの日の近くの土日に行われるようになっている。一日目の宵祭では、本殿で稚児の舞が奉納され、御祭神を御輿に移し、正装した氏子連が行列を組んで渡御して、町の北端の菅原神社前の御旅所まで行く。

これに合わせて、稚児を乗せた屋台が、祭り青年団のお囃子に乗って街を練り歩き、街角でも稚児の舞を披露しながら、御仮屋まで向かう。御祭神はここで一泊する。夜は奉納花火が盛大に打ち上げられる。

翌日の本祭では、御輿の本社への帰還と屋台引きが行われる。大野の町の中でも屈指の賑やかな祭典である。

以上についての当社の情報は『鳳来町の神社・寺院』(平成元年12月)を参考にした(提供:新城市設楽原歴史資料館)。

男性アイドルグループ「嵐」(ジャニーズ事務所)のリーダー大野智の名前を冠する神社の一つ。嵐神社として有名なのは滋賀県栗東市の同名神社

【ご利益】
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大野神社(新城市) - 最古の棟札は鎌倉時代、伊勢神宮ともゆかりのある古社
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嵐神社 - 男性アイドルグループ「嵐」のメンバーの名前などと関連のある日本全国の神社

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