伊予神楽(いよかぐら)
種別1:民俗芸能
種別2:神楽
公開日:宇和島市及び北宇和島郡一帯の各神社の春祭り
指定日:1981.01.21(昭和56.01.21)
都道府県:愛媛県
所在地:宇和島市及び北宇和島郡一帯

この神楽は愛媛県宇和島市及び北宇和島郡一帯の各神社の春祭りに舞われるもので、「おかんこ(男神子)神楽」とも呼ばれている。

宇和島市の伊吹八幡に元文3年(1738年)の神楽台本が残されており、これに三十五番の神楽の説明がある。ほぼ現在のこの神楽と同じであるので、かなり以前から現状の神楽が執行されていたと考えられる。

神楽の曲名は、最初の「天神地定祗、勧請太麻之事」から最後の「神送之神楽払共」まで、全部で三十五種もあり、夜間に奏上されるのが原則であるが、全曲を奏上するには、夜を徹して行わなくてはならない。

神楽の奏上は、いずれも斎戒沐浴した神職によって行われる、厳粛なものである。

その反面、上代日本人の気質が反映されていて、明るく楽しく、時としてユーモラスな感じさえする。

悪魔払いを主題とする場合(例えば十三番の大蛇舞之事)でも、力づくで悪魔をやっつけるのではなく、神の威光で悪魔を従えるといった、和やかな、おおらかなものである。

舞台は神社の拝殿や神楽殿で、大太鼓、締太鼓、銅拍子、笛が囃子に使用される。

伊予神楽は採物神楽の一種で、古風を伝承し、地方的特色の顕著なものである。

保護団体名:伊予神楽かんなぎ会
重要無形民俗文化財「伊予神楽」 - 200年前と同じように執行されている愛媛の神楽
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