創建由緒でもある樹齢1000年の大杉、高山祭が有名な飛騨山王宮
[住所]岐阜県高山市城山156
[電話]0577-32-0520

日枝神社(ひえじんじゃ)は、岐阜県高山市城山にある神社。近代社格では県社。別名・通称は飛騨山王宮、合わせて飛騨山王宮日枝神社とも。

春の例祭(4月14日、15日)は、秋の櫻山八幡宮の例祭とともに、日本三大山車祭かつ日本三大曳山祭の一つである高山祭として知られ、国の重要無形民俗文化財「高山祭の屋台行事」に指定されている。

高山市の高山城下町南半分(宮川以南)の氏神で、御祭神は大山咋神(おほやまくひのかみ)。ちなみに、宮川以北の氏神が櫻山八幡宮。

永治元年(1141年)、飛騨国国司で三仏寺城(現在の高山市三福寺町に存在した飛騨国最古の城)城主である飛騨守平時輔が、近江国日吉神社(現 滋賀県大津市の日吉大社)を勧請し、三仏寺城の近くに創建した。

言い伝えによれば、時輔が狩りを行なっていたところ、一匹の老狼を見つける。これを仕留めようと矢を射たが獲物は見当たらず、矢は大杉に深くつき立っていたという。

時輔は「大山咋神が、お使いである老狼を救われたものであろう」と神の力を感じ、鎮護神として近江国より日吉大神を勧請し、日枝神社としたという。

この時の大杉が、今に伝わる日枝神社の大杉(高さ43メートル、樹齢1000年。県指定天然記念物)だという。

養和元年(1181年)、源義仲により三仏寺城は落城、当社も焼失した。御神体は無事であり、片野村杉ヶ平(現 高山市片野町杉ヶ丘)に移され、片野村の産土神として祀られた。

天正13年(1586年)、金森長近が飛騨国に入り、高山城に入城。慶長10年(1605年)、日枝神社を高山城の鎮護神とし、現在地へ移転した。

元禄5年(1692年)に飛騨国が天領となり高山城が廃城となった後も、高山陣屋(飛騨郡代)の鎮護神とされた。御旅所がある。

このころ、「両部習合神道」「山王一実神道」を以って松樹院が設けられ、山王権現宮と呼ばれた。飛騨国分寺との関係をもっていたという。

寛延元年(1748年)、本殿が再建された。この本殿は現在移築修復され、末社の富士神社社殿として使用されている。

文政9年(1826年)、真言宗仁和寺末となる。明治2年(1869年)、神仏分離により現社号に改称する。昭和10年(1935年)、豪雨で裏山が崩れて本殿が倒壊。現在の本殿は昭和13年(1938年)の再建である。

境内には、高椅神社の御分霊を祀った飛騨高山高椅神社がある。

平成28年(2016年)公開の大ヒット映画『君の名は。』の舞台の一つとされ、聖地巡礼も行われるようになったという。

【ご利益】
方除け、厄除け、縁結び、家内安全、夫婦和合、商売繁盛など
日枝神社
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