・所在地:愛知県春日井市二子町2

・時 期:6世紀初頭
・時 代:古墳時代後期
・形 状:前方後円墳
・特 徴:-
・指 定:国の史跡

【概要】
味美二子山古墳(あじよしふたごやまこふん)は、愛知県春日井市二子町にある前方後円墳。単に二子山古墳とも。味美古墳群の一つ。

庄内川北部の洪積台地低位段丘面南西端に築かれた味美古墳群中の最大の古墳で、前方部を北西に向けた全長94メートル、前方部幅65メートル、後円部径47メートル、高さ6メートルの規模。

周濠、くびれ部北東側に造出を有する。尾張地方有数の大型前方後円墳として昭和11年(1936年)に国の史跡に指定され、春日井市の公園緑地として保存されてきた。

味美古墳群は、本古墳と隣接して味美白山神社古墳と御旅所古墳があり、500メートルほど北西には味美春日山古墳がある。

昭和42年(1967年)、周濠への自衛隊機墜落に伴う復旧整備に際し、馬・人・水鳥等の形象埴輪や円筒埴輪が出土。

平成3年(1991年)から平成6年(1994年)にかけて二子山公園の再整備に伴う発掘調査が実施され、周濠外側に土坑状の遺構、現周溝と略平行する溝状遺構が検出。

これらは円筒埴輪や人物・馬・家・蓋など多様な形象埴輪のほか、6世紀前半代の須恵器の蓋坏、商坏、器台のほか装飾付須恵器類を含んでおり、造出側の周濠と溝状遺構との間に埴輪群像の配列空間や墓前祭祀的な遺構の存在が推測させる。

またこれらの埴輪や須恵器は蛍光X線分析によって北方約8キロにある下原古窯跡群で焼成されたことも判明。公園敷地内に「ハニワの館」を建設し、古墳群の情報や出土品の展示を行っている。

被葬者は不明だが、名古屋市の断夫山古墳の被葬者との関連が指摘される場合がある。

【関連サイト】
二子山古墳 - 文化財ナビ愛知