若櫻神社の本殿西側に鎮座する、阿部氏の祖オオビコを祀る名神大社
「高屋安倍神社」Google画像検索
[住所]奈良県桜井市谷344
[電話]-

高屋安倍神社(たかやあべじんじゃ)は、奈良県桜井市谷にある神社。現在は若櫻神社(若桜神社)の境内社で、若櫻神社の本殿西側に鎮座。

『延喜式神名帳』にある「高屋安倍神社三座(大和国・城上郡)」に比定される式内社(名神大社・月次新嘗)。御祭神は大彦命、他二柱不詳。例祭は10月15日。

もとは現地南方400メートルの松本山に鎮座。享俣21年(1736年)以前までに「霖雨のため一山崩潰社殿破壊し終に若桜神社の境内に遷座せり」と社殿にあるという。

創建は不詳だが、『文徳実録』に、天安元年(857年)8月庚申従五位下より従五位上に、天安2年(858年)4月戊申従五位上より従四位下に進んだ。

『日本紀略』には天慶3年(940年)9月4日丙寅正四位下より従三位とある。名神大社として崇敬されてきたが、その後は歴史上消息を絶っている。

旧鎮座地の松本山東方は字狐山で、南側は字草墓になるが、7世紀前半の阿部氏関係の墳墓と考えられている。

阿部氏の祖先を祭った神社と、同じく葬った墳墓の先後関係は不明であるが、近くには安倍文殊院(崇敬寺)があり、平安中期以前は聖なる地として崇められていた。

文殊院を創建したのが、大彦命の後裔の阿倍倉梯麻呂(あべのくらはしまろ)とされる。大化の改新以後に最初の臣下で最高の官職である左大臣に任命された。

大化5年(649年)に死去。文殊院西古墳がその墓ではないかとみられている。

当社の三座が揃って名神大社に列したのは、阿倍氏が新嘗祭・服属儀礼という宮廷の食物供献儀礼を司る天皇近侍的性格諸官を統べる立場にあったからとされる。

平成5年(1993年)8月8日、当社御祭神の大彦命御分霊を越前の鯖江市に鎮座する松阜神社に奉持して奉祝した。

【ご利益】
武運長久、国家安寧、旅行・交通安全
高屋安倍神社 - 若櫻神社の本殿西側に鎮座する、阿部氏の祖オオビコを祀る名神大社
【関連記事】
名神大社とは? - 名神祭の対象となる神々、式内社の中でも特異、その細かな特徴は?
奈良県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、奈良県に鎮座している神社の一覧