静岡県沼津市が道路建設のため取り壊しを決めた高尾山古墳(同市東熊堂、前方後方墳、古墳時代前期の3世紀半ば)の存続を求め、古墳周辺の住民有志が2015年6月12日、「高尾山古墳を守る市民の会」を結成しました。6月16日に古墳を現状のまま残すよう市議会議長に陳情すると言います。静岡新聞が報じています。画像は平成24年度高尾山古墳遺物見学会資料より(出典:静岡考古学学会)。
市としてはすでに取り壊しの方向で動いています。しかし、最古の前方後円墳とされる箸墓古墳(奈良県・桜井市)と同時期かそれに先行する、おそらく『魏志』倭人伝にある卑弥呼の墓にも先行するという、築造は紀元230年、埋葬は同250年という謎に満ちた、日本の歴史上極めて重要な古墳。壊してしまったら取り返しがつきません。
渋滞の解消のための道路工事と、史跡保護。沼津市長会見を聞くと、古墳を保護するように設計し直すには、土地の再購入など膨大な税金を投入しなければならない、とのこと。
古墳から何かすごいものが出土すれば、その時はまた再考する、とも。
日本考古学協会会長声明にあるように、なにも出土しなくても、その存在だけで、日本史において極めて貴重な存在なのですが、市の損得勘定としては、少なくとも結果的にその貴重さを認めなかった、ということ。
そうした損得勘定が取り返しのつかないことになりそうで。
市民の方々のご尽力を祈念いたします。
【関連記事】
・卑弥呼の墓より先行する、最初期の高尾山古墳の破壊方針、ニュースまとめ - 静岡・沼津
・静岡沼津市の、箸墓古墳とほぼ同時期と思われる62メートル前方後方墳が“破壊”の方向へ
市としてはすでに取り壊しの方向で動いています。しかし、最古の前方後円墳とされる箸墓古墳(奈良県・桜井市)と同時期かそれに先行する、おそらく『魏志』倭人伝にある卑弥呼の墓にも先行するという、築造は紀元230年、埋葬は同250年という謎に満ちた、日本の歴史上極めて重要な古墳。壊してしまったら取り返しがつきません。
渋滞の解消のための道路工事と、史跡保護。沼津市長会見を聞くと、古墳を保護するように設計し直すには、土地の再購入など膨大な税金を投入しなければならない、とのこと。
古墳から何かすごいものが出土すれば、その時はまた再考する、とも。
日本考古学協会会長声明にあるように、なにも出土しなくても、その存在だけで、日本史において極めて貴重な存在なのですが、市の損得勘定としては、少なくとも結果的にその貴重さを認めなかった、ということ。
そうした損得勘定が取り返しのつかないことになりそうで。
市民の方々のご尽力を祈念いたします。
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