アヂスキタカヒコネの本源、京都賀茂の元宮の可能性がある式内名神大社
[住所]奈良県御所市鴨神1110
[電話]0745-66-0609
高鴨神社(たかかもじんじゃ)は、奈良県御所市鴨神にある神社。4月中旬から5月初旬にかけて500種2200鉢以上の日本サクラソウが咲く。
『延喜式神名帳』にある「高鴨阿治須岐託彦根命神社四座(大和国・葛上郡)」に比定される式内社(名神大社・月次相嘗新嘗)。近代社格では県社。
京都の賀茂神社(賀茂別雷神社<上賀茂神社>・賀茂御祖神社<下鴨神社>)の元宮とされ、それらを始めとする全国のカモ(鴨・賀茂・加茂)神社の総本社とされる。
天文12年(1543年)再建、国の重要文化財に指定されている本殿の主祭神は阿治須岐高日子根命。
『出雲国造神賀詞』に「大穴持命の御子あぢすき高孫根の命の御魂を、葛木の鴨の神奈備に坐せ」とあるのが当社のことか。
また、神名帳の他、『延喜式』巻11「玄蕃寮」に記載されている新羅から入朝した者に賜う神酒を作る工程の中で記された神社の一つか。
事代主命、阿治須岐速雄命(あじすきはやおのみこと、主祭神の御子神か。大阪に阿遅速雄神社がある)、下照姫命、天稚彦命を配祀する。
阿治須岐高日子根命はまたの名を迦毛之大御神(かものおおみかみ)。正式に「大御神」と呼ばれるのは、日本の八百万の神々でも阿治須岐高日子根命を入れて、他に二柱しかなく、天照大御神と伊邪那岐大御神。
この特別な神名を持つ迦毛之大御神が、京都の賀茂神社に流れていったと理解すれば、賀茂神社に対する古代から今現在に至るまでの時の朝廷・政府の崇敬の高さが理解できるかもしれない。
もともとは阿治須岐高日子根命と下照姫命の二柱を祀っていたという。その後、神話の影響を受けつつ、御祭神が増えていったとされる。
ただし、阿治須岐高日子根命に関しては、間違いなく当社が本源であり、元宮だと思われる。高知の土佐神社との関わりは指摘されることが少ない。また、同じ市内の葛城一言主神社とも何らかの関連があるか。
本殿の他、東宮(東神社)と西宮(二市神社)という摂社格があり、東宮には天照大御神、天兒屋根命(春日神)、住吉大神が、西宮には主祭神の母である多紀理毘売命、塩冶彦命、瀧津彦命。
塩冶彦命(えんやひこのみこと)、瀧津彦命(たきつひこのみこと)は『出雲国風土記』に見える主祭神の御子神。
当地は鴨氏一族の発祥の地であり、その氏神として祀られたもの。当社では「弥生時代中期の創祀」としている。
鴨氏はこの丘陵から奈良盆地に出て、葛城川の岸辺に移った一族が鴨都波神社を、東持田に移った一族が葛木御歳神社を祀った。
後に、高鴨神社を上鴨社、御歳神社を中鴨社、鴨都波神社を下鴨社と呼ぶようになった。
例祭は4月15日で、春季大祭。秋季大祭が10月半ばに行われ、ススキ提灯が奉納されて、その際に特殊神事「弥栄」が行われる。
【ご利益】
病気平癒、厄除け、甦り、進路、満願成就(公式HP)
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[電話]0745-66-0609
高鴨神社(たかかもじんじゃ)は、奈良県御所市鴨神にある神社。4月中旬から5月初旬にかけて500種2200鉢以上の日本サクラソウが咲く。
『延喜式神名帳』にある「高鴨阿治須岐託彦根命神社四座(大和国・葛上郡)」に比定される式内社(名神大社・月次相嘗新嘗)。近代社格では県社。
京都の賀茂神社(賀茂別雷神社<上賀茂神社>・賀茂御祖神社<下鴨神社>)の元宮とされ、それらを始めとする全国のカモ(鴨・賀茂・加茂)神社の総本社とされる。
天文12年(1543年)再建、国の重要文化財に指定されている本殿の主祭神は阿治須岐高日子根命。
『出雲国造神賀詞』に「大穴持命の御子あぢすき高孫根の命の御魂を、葛木の鴨の神奈備に坐せ」とあるのが当社のことか。
また、神名帳の他、『延喜式』巻11「玄蕃寮」に記載されている新羅から入朝した者に賜う神酒を作る工程の中で記された神社の一つか。
事代主命、阿治須岐速雄命(あじすきはやおのみこと、主祭神の御子神か。大阪に阿遅速雄神社がある)、下照姫命、天稚彦命を配祀する。
阿治須岐高日子根命はまたの名を迦毛之大御神(かものおおみかみ)。正式に「大御神」と呼ばれるのは、日本の八百万の神々でも阿治須岐高日子根命を入れて、他に二柱しかなく、天照大御神と伊邪那岐大御神。
この特別な神名を持つ迦毛之大御神が、京都の賀茂神社に流れていったと理解すれば、賀茂神社に対する古代から今現在に至るまでの時の朝廷・政府の崇敬の高さが理解できるかもしれない。
もともとは阿治須岐高日子根命と下照姫命の二柱を祀っていたという。その後、神話の影響を受けつつ、御祭神が増えていったとされる。
ただし、阿治須岐高日子根命に関しては、間違いなく当社が本源であり、元宮だと思われる。高知の土佐神社との関わりは指摘されることが少ない。また、同じ市内の葛城一言主神社とも何らかの関連があるか。
本殿の他、東宮(東神社)と西宮(二市神社)という摂社格があり、東宮には天照大御神、天兒屋根命(春日神)、住吉大神が、西宮には主祭神の母である多紀理毘売命、塩冶彦命、瀧津彦命。
塩冶彦命(えんやひこのみこと)、瀧津彦命(たきつひこのみこと)は『出雲国風土記』に見える主祭神の御子神。
当地は鴨氏一族の発祥の地であり、その氏神として祀られたもの。当社では「弥生時代中期の創祀」としている。
鴨氏はこの丘陵から奈良盆地に出て、葛城川の岸辺に移った一族が鴨都波神社を、東持田に移った一族が葛木御歳神社を祀った。
後に、高鴨神社を上鴨社、御歳神社を中鴨社、鴨都波神社を下鴨社と呼ぶようになった。
例祭は4月15日で、春季大祭。秋季大祭が10月半ばに行われ、ススキ提灯が奉納されて、その際に特殊神事「弥栄」が行われる。
【ご利益】
病気平癒、厄除け、甦り、進路、満願成就(公式HP)
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