式内二社を合祀した古社、本殿は室町期の建築で明治神宮のモデルに
[住所]京都府向日市向日町北山65
[電話]075-921-0217
向日神社(むこうじんじゃ)は、京都府向日市にある神社。『延喜式』巻9・10神名帳 畿内神 山城国 乙訓郡に記載のある式内社。近代社格は府社。向日明神とも。
参道は桜、ツツジ、カエデなどの並木が連なる緩やかな登り坂で情緒があり、春の桜や、秋の紅葉の名所としても有名。
もともとは、同じ向日山に鎮座する向神社(上ノ社)、火雷神社(下ノ社)という別の神社だった。向神社は、『延喜式』神名帳の小社「向神社」に比定されている。
火雷神社は、名神大社、月次・新嘗「乙訓坐火雷神社」の論社。神名帳の他に、『延喜式』巻3「臨時祭」祈雨神祭条に「乙訓社一座」とあり、祈雨神祭85座に含まれる。
他の式内論社に長岡京市の角宮神社がある。
向神社は御歳神(向日神)が向日山にとどまり、稲作を奨励したことに始まるという。また火雷神社は初代神武天皇が大和国橿原から山城国へ遷った際、当地に火雷神を祀ったことに始まると伝える。
火雷神については、『山城国風土記』の賀茂神社縁起で、賀茂建角身命の子の玉依姫命が、火雷神が化身した丹塗矢によって懐妊し、賀茂別雷命が生まれたと記されている。
京都市伏見区の久我神社にも関連伝承が残されている。
火雷神社は養老2年(718年)の社殿新築にあたり、玉依姫命と神武天皇を合祀したが、中世に至ると衰微、建治元年(1275年)には向神社が併祭することとなり、現社名に改め、今日に至っている。
以上の推移から、御祭神は現在、向日神、火雷神、玉依姫命、神武天皇。
本殿は応永25年(1418年)の建築。室町時代の流造を代表するものとして、国の重要文化財に指定されている。また明治神宮(東京都渋谷区)の本殿は、当社本殿を1.5倍のスケールにした設計である。
他に「日本書紀 神代巻下巻 延喜4年(904年)、藤原清貫筆」が重要文化財に指定されている。また、幕末の国学者である六人部是香は、当社の神官。
なお、当社は1月に行われる近隣21社からなる乙訓鎮座神社巡りの一社である。当社はそれらのうち、子守勝手神社・赤根天神社・御谷神社・倉掛神社を兼務しており、これらの御朱印も頂ける。
【ご利益】
五穀豊穣、祈雨、鎮火(公式HP)
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[電話]075-921-0217
向日神社(むこうじんじゃ)は、京都府向日市にある神社。『延喜式』巻9・10神名帳 畿内神 山城国 乙訓郡に記載のある式内社。近代社格は府社。向日明神とも。
参道は桜、ツツジ、カエデなどの並木が連なる緩やかな登り坂で情緒があり、春の桜や、秋の紅葉の名所としても有名。
もともとは、同じ向日山に鎮座する向神社(上ノ社)、火雷神社(下ノ社)という別の神社だった。向神社は、『延喜式』神名帳の小社「向神社」に比定されている。
火雷神社は、名神大社、月次・新嘗「乙訓坐火雷神社」の論社。神名帳の他に、『延喜式』巻3「臨時祭」祈雨神祭条に「乙訓社一座」とあり、祈雨神祭85座に含まれる。
他の式内論社に長岡京市の角宮神社がある。
向神社は御歳神(向日神)が向日山にとどまり、稲作を奨励したことに始まるという。また火雷神社は初代神武天皇が大和国橿原から山城国へ遷った際、当地に火雷神を祀ったことに始まると伝える。
火雷神については、『山城国風土記』の賀茂神社縁起で、賀茂建角身命の子の玉依姫命が、火雷神が化身した丹塗矢によって懐妊し、賀茂別雷命が生まれたと記されている。
京都市伏見区の久我神社にも関連伝承が残されている。
火雷神社は養老2年(718年)の社殿新築にあたり、玉依姫命と神武天皇を合祀したが、中世に至ると衰微、建治元年(1275年)には向神社が併祭することとなり、現社名に改め、今日に至っている。
以上の推移から、御祭神は現在、向日神、火雷神、玉依姫命、神武天皇。
本殿は応永25年(1418年)の建築。室町時代の流造を代表するものとして、国の重要文化財に指定されている。また明治神宮(東京都渋谷区)の本殿は、当社本殿を1.5倍のスケールにした設計である。
他に「日本書紀 神代巻下巻 延喜4年(904年)、藤原清貫筆」が重要文化財に指定されている。また、幕末の国学者である六人部是香は、当社の神官。
なお、当社は1月に行われる近隣21社からなる乙訓鎮座神社巡りの一社である。当社はそれらのうち、子守勝手神社・赤根天神社・御谷神社・倉掛神社を兼務しており、これらの御朱印も頂ける。
【ご利益】
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