京都市伏見区の伏見稲荷大社は、稲荷祭で市内を練る5基の神輿(みこし)を詳細に調査した記録「稲荷祭神輿」を作成しました。調査の過程で、鎌倉時代までさかのぼる可能性のある鏡や、江戸時代の形をとどめている神輿が確認。神輿の本格的調査は全国的にもほとんど行われておらず、京都や滋賀の神輿調査の先鞭(せんべん)となりそうだと言います。京都新聞が報じています。動画は2013年の稲荷祭の様子。

稲荷祭は平安時代前期に始まったとされ、現在は、4月下旬から5月3日に5基の神輿が氏子地区を練ります。報道によれば、神輿の一つ、「中之社」の地元に保管されている懸鏡(かけかがみ)のうちの一つが、制作年代が鎌倉時代までさかのぼる可能性があるということです。

また、明治14(1881)年、滋賀県木之本町(現長浜市)の意冨布良神社(おほふらじんじゃ)に譲渡された稲荷祭の神輿「四之大神」の造作が、江戸時代中期の様子をとどめていることも確認されたと言います。

講演会が2015年6月10日午後3時、伏見稲荷大社で開かれるようです。お問い合わせは、同社宣揚課、電話:075-642-2151まで。先着40人ということです。