元は式内「月読神社」、合祀や配祀を繰り返す、筥崎宮が勧請元
[住所]長崎県壱岐市芦辺町箱崎釘ノ尾触
[電話]-
箱崎八幡神社(はこざきはちまんじんじゃ)は、長崎県壱岐市、壱岐島にある神社。後述するように、複数の神社の総称でもある。御朱印の有無は不明。
『延喜式』巻9・10神名帳 西海道神 壱岐国 壱岐郡「月読神社/月讀神社」(名神大社)、「高御祖神社」(小社)に比定される式内社の論社。壱岐国七社(壱岐七社)の一社で、近代社格では村社。
海裏宮、海裏八幡宮、八幡大神海宮、磯山権現とも。もとは月読神社。
次いで海神の配祀あるいは龍神の合祀などにより、龍神または海裏宮となり、後世になって八幡神の配祀があり、その後は全く八幡宮の社号の下にその他の社号は廃れていったと言われる。
『日本書紀』顕宗天皇3年2月条に、阿閇臣事代が任那に使し、壱岐を通過した際、月読神社の御祭神と思われる月神が人に著って託宣。
「我が祖高皇産霊、預ひて天地を鎔ひ造せる功有します。宜しく民地を以て我が月神に奉れ。若し請の依に我に献れば、福慶あらむ」と。京都の月読神社に同様の伝承が残る。
『式社略考』には、「高御祖神社は箱崎村にありて、八幡神社の別殿に高皇産霊を祀る」とある。
月讀神社、高御祖神社は同じ場所に祀られていると考えられ、それが現在では当社であるとする説が有力である。ちなみに、壱岐島には式内社名と同じ、月讀神社、高御祖神社もある。
筑前筥崎宮(福岡市)を勧請したことにより、現社名になったという。もともと月読神社は男岳山に鎮座し、その後、山を下りて上里本村の東屋敷に遷った。
その後、下里の辻に遷り、さらに箱崎村と新城村とが喧嘩して、八幡宮を新城村の宮地山に遷った。箱崎村と新城村の話し合いとくじの結果、現在地に落ち着いた。
御祭神は、海裏宮が豊玉毘古命(または豊玉姫命)、玉依姫命。八幡宮が、応神天皇(第15代天皇)、中津姫命(同皇后)、仲哀天皇(第14代天皇)、神功皇后(同皇后)。
月讀神社が天月神命(ニギハヤヒ降臨の三十二人防衛の一人、ツクヨミと同神とされる場合も)。高御祖神社が高産霊尊。
紀州熊野浦の日高弥吉が献じた明応2年(1493年)の銘がある金灯籠がある。壱岐でも捕鯨業が盛んで、捕鯨の本場とされていた紀州熊野浦との交流や、壱岐の捕鯨に関する貴重な資料となっている。
壱岐で一番古い狛犬が本殿の後ろにある山の中に安置されている。
【ご利益】
航海安全、大漁祈願、商売繁盛、縁結び、子授けなど

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箱崎八幡神社(はこざきはちまんじんじゃ)は、長崎県壱岐市、壱岐島にある神社。後述するように、複数の神社の総称でもある。御朱印の有無は不明。
『延喜式』巻9・10神名帳 西海道神 壱岐国 壱岐郡「月読神社/月讀神社」(名神大社)、「高御祖神社」(小社)に比定される式内社の論社。壱岐国七社(壱岐七社)の一社で、近代社格では村社。
海裏宮、海裏八幡宮、八幡大神海宮、磯山権現とも。もとは月読神社。
次いで海神の配祀あるいは龍神の合祀などにより、龍神または海裏宮となり、後世になって八幡神の配祀があり、その後は全く八幡宮の社号の下にその他の社号は廃れていったと言われる。
『日本書紀』顕宗天皇3年2月条に、阿閇臣事代が任那に使し、壱岐を通過した際、月読神社の御祭神と思われる月神が人に著って託宣。
「我が祖高皇産霊、預ひて天地を鎔ひ造せる功有します。宜しく民地を以て我が月神に奉れ。若し請の依に我に献れば、福慶あらむ」と。京都の月読神社に同様の伝承が残る。
『式社略考』には、「高御祖神社は箱崎村にありて、八幡神社の別殿に高皇産霊を祀る」とある。
月讀神社、高御祖神社は同じ場所に祀られていると考えられ、それが現在では当社であるとする説が有力である。ちなみに、壱岐島には式内社名と同じ、月讀神社、高御祖神社もある。
筑前筥崎宮(福岡市)を勧請したことにより、現社名になったという。もともと月読神社は男岳山に鎮座し、その後、山を下りて上里本村の東屋敷に遷った。
その後、下里の辻に遷り、さらに箱崎村と新城村とが喧嘩して、八幡宮を新城村の宮地山に遷った。箱崎村と新城村の話し合いとくじの結果、現在地に落ち着いた。
御祭神は、海裏宮が豊玉毘古命(または豊玉姫命)、玉依姫命。八幡宮が、応神天皇(第15代天皇)、中津姫命(同皇后)、仲哀天皇(第14代天皇)、神功皇后(同皇后)。
月讀神社が天月神命(ニギハヤヒ降臨の三十二人防衛の一人、ツクヨミと同神とされる場合も)。高御祖神社が高産霊尊。
紀州熊野浦の日高弥吉が献じた明応2年(1493年)の銘がある金灯籠がある。壱岐でも捕鯨業が盛んで、捕鯨の本場とされていた紀州熊野浦との交流や、壱岐の捕鯨に関する貴重な資料となっている。
壱岐で一番古い狛犬が本殿の後ろにある山の中に安置されている。
【ご利益】
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