邪馬台国への道 ~熊本・宮地台地に眠る失われた弥生の都~
・刊行:2015/4/10
・著者:渡邊徹
・出版:Wiz Publishing

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邪馬台国の場所を決定するには倭人伝の記述に依るしかありません。そもそも邪馬台国の位置とは「倭人伝に記述された道程の終着点」と言う以外には定義のしようがないからです。

その他のやり方ではどれだけ大きな古墳があろうと、銅鏡が何枚発掘されようと、親魏倭王の金印が出土しようと―――もちろんそれらは有力な〝傍証〟にはなり得ますが、その地が邪馬台国だと断定する根拠にはなり得ません。

残る可能性は別の信頼できる文字史料が発見されることでしょうが、そんな見込みもほとんどありません。

かくして、邪馬台国の場所を特定することはもはや不可能であるとの気分が蔓延しつつあるわけです。

しかし本書は、実はそれが不可能などではなく“適切な仮定”さえ立ててやれば倭人伝の道程は無理なく辿ることができて、日本のとある地点に自然に行きつくことを示したものです。

そしてその仮定が本当に適切だったのなら、その場所こそが邪馬台国だということになるわけです。

ではその道がどこに至るのか? 書名ですでにネタバレしているので隠してもしかたありません。熊本市南部の宮地台地です。とはいっても多分、そんな名前は現地の人以外は聞いたこともないでしょう。しかし本書を読んでいただければ、この場所こそが魏志倭人伝が伝えるところの邪馬台国だと納得してもらえると信じています。

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