益生田古墳群
福岡県の久留米市は2015年5月20日、同市田主丸町益生田の益生田古墳群(ますおだこふんぐん)で、679年の筑紫国地震で倒壊したとみられる円墳4基が出土したと発表しました。ほぼ真下を震源の水縄みのう断層が走り、壊れた土器と地震の年代がほぼ一致したと言います。読売新聞が報じています。画像はGoogle画像検索「益生田古墳群」(出典:Google)。後述の「山歩き 古墳巡り」ほか、調査された方の写真が多数あります。
筑紫国地震は『日本書紀』に記され、被害状況が記録された国内最古の地震。阪神大震災に匹敵するマグニチュード7.2の規模と推定されています。とんでもない規模ですね。九州北部での巨大地震、というのは現在、あまりピンと来ないですが、歴史の情報はやはり貴重です。

筑後地方の古代遺跡でも地割れや液状化などの痕跡が多数見つかっていますが、古墳の被害は確認されていません。もし、自身によって倒壊したものであれば、古代の地震の研究の上では、非常に貴重な発見となります。

益生田古墳群は6世紀後半の築造で、耳納山麓に100基以上あると言います。「山歩き 古墳巡り」では写真入りで詳しくレポートしているので、参考になります。

山歩き 古墳巡り 益生田古墳群A群(1)
山歩き 古墳巡り 益生田古墳群A群(2)
山歩き 古墳巡り 益生田古墳群A群(3)
山歩き 古墳巡り 益生田古墳群B群(1)
山歩き 古墳巡り 益生田古墳群B群(2)
山歩き 古墳巡り 益生田古墳群C群
山歩き 古墳巡り 益生田古墳群D群、そして・・・

地震被害との関連というのはもちろん、大変興味深いですが、まだまだ未知の古墳は日本全国どこにでも見つかる可能性があるなー、というのが率直な感想です。益々の研究の進展を期待したいところです。