三重県津市、式内社の古社、元伊勢「阿佐加藤方片樋宮」の伝承地
[住所]三重県津市藤方335-1
[電話]-

加良比乃神社(からひのじんじゃ )は、三重県津市藤方にある神社。

『延喜式神名帳』にある「加良比乃神社(伊勢国・安濃郡)」に比定される式内社(小社)。近代社格では村社。

御祭神は御倉板挙神(御倉板擧神、みくらたののかみ)、伊豆能売神天照皇大御神大山祇神大物主大神水波能売神宇迦之御魂神建速須佐之男命

正勝吾勝勝速日天之忍穗耳尊天之穗日命天津日子根命活津日子根命熊野久須毘命多紀理毘売命市杵島比売命多岐都比売命宗像三女神)、天児屋根命応神天皇を配祀する。

宗像三女神までの8柱の神々は、いわゆる五男三女神

第11代垂仁天皇の御宇、皇女倭姫命が天照大御神を奉戴し、廻歴の際、当地に神殿を建築して鎮座した。

倭姫命が4年滞在した、『皇太神宮儀式帳』にある「壱志藤方片樋宮」、『倭姫命世記』にある「阿佐加藤方片樋宮」の伝承地。

伊勢の神宮(伊勢神宮)の皇大神宮(内宮)の元宮、元伊勢の一つである可能性がある。

当社は、その宮跡に御倉板挙神 伊豆能売神の二柱を鎮座して創建、当初より現社号を称した。以来、土地の人々が産土神として崇敬した。

享保9年(1724年)、京都の北野勅願所清和院権僧正より縁起書の寄進があり、また第111代後西天皇の皇女法鎮寺法親王より額面「片樋宮」その他の寄進があった。

明治2年(1869年)3月、明治天皇の伊勢進幸に際して、砌奉幣参向御饌料御献□ありという。

明治40年(1907年)、境内社の神明宮など四社を、また明治42年(1909年)に同稲荷社を、明治44年(1911年)に須賀神社を合祀。

昭和25年(1950年)、近隣の火災発火により社殿炎上。すぐに拝殿(後本殿)を造営して、平成8年(1996年)、神宮より遷宮撤下内宮外幣殿を賜り、正本殿として造営した。

例祭は10月17日。

なお、元伊勢「阿佐加藤方片樋宮」は候補地として、その他に、阿射加神社(松阪市小阿坂町)、阿射加神社(松阪市大阿坂町)、雲出神社(津市雲出本郷町)がある。

【ご利益】
開運、厄祓い、宝飾関係
加良比乃神社 - 三重県津市、式内社の古社、元伊勢「阿佐加藤方片樋宮」の伝承地
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