第五代孝昭天皇皇子を祀る、境内には陵墓も? 式内社を合祀した式内社
[住所]三重県桑名市東方西馬様 2194
[電話]0594-21-1352

尾野神社(おのじんじゃ)は、三重県桑名市東方西馬様にある神社。関西本線の桑名駅の北西約1.2キロ。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「尾野神社(伊勢国・桑名郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格は県社

『皇太神宮儀式帳』『倭姫命世記』にある、天照大神を奉斎した倭姫命が4年間滞在した「桑名野代宮」伝承地の一つで、元伊勢の一つ。

伊勢の神宮(伊勢神宮)の皇大神宮(内宮)の元宮の可能性がある。

御祭神は天神帯日子命。第5代孝昭天皇の皇子で、この地方開拓の祖神。境内の西の丘陵は「み霊さま」と通称する陵墓で、御祭神と関係あるとされる。創建は第10代崇神天皇28年秋9月。

別名「船着大明神」とも。船着の名は旧桑名市街が大部分が海であった大昔にこの東方地区が町屋川と揖斐川の河口であり、伊勢湾の湾入と相交錯した地勢であったことによるとみられる。

戦国時代の永禄10年(1567年)、織田信長の軍勢により焼失。明治29年(1896年)には県社に列した。明治41年(1908年)に式内社「立坂神社」を合祀。

立坂神社は現在、当社本殿の右隣に社殿がある。旧社地は桑名市東方1895-1、桑陽保育所の地とされている。この地に石碑がある。

俗に草鞋神と称えて足止めの信仰があり、この神様の門前にわらじを供えて家出人の足を留めて頂くことを祈り、旅の安全を祈ったという。

式内社「立坂神社」の論社は他に、市内新矢田の桑名八幡とも呼ばれる、式内同名神社がある。

元伊勢「桑名野代宮」の伝承地は他に、野志理神社(三重県桑名郡多度町)、神館神社(三重県桑名市大字江場)がある。

【ご利益】
当地の開拓の神、旅行安全、交通安全、開運、厄除け
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