三重県松阪市下蛸路町、式内論社で、元伊勢「飯野高宮」伝承地
[住所]三重県松阪市下蛸路町1281
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牛庭神社(うしばじんじゃ)は、三重県松阪市下蛸路町にある神社。元伊勢の一つ。

『延喜式神名帳』にある「牛庭神社(うしにはじんじゃ 伊勢国・多気郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

当社『旧記』に下記のようにある。
牛庭神社は牛頭天王を祭っている。往古里人此の野に牛を放ち飼いせし由、当社前なる野を牛飼場というに依り牛庭神社という。そのためこの地(神聖な地)で里人は狩猟や漁労をすることが許されず、犯した者には牛の祟りがあるとされていた。
牛峯神社という記述もある。古多気国司により造営されたとも伝えられるが、『旧記』は享保年間(1716年-1736年)に代々蔵して来った氏子宅の火災により焼失した。

明治30年(1897年)10月14日、現社号に改称。明治41年(1908年)に若宮神社などこの地区の産土神八社を合祀。大正元年(1912年)9月20日、神饌幣帛料供進社に指定された。

御祭神は素盞嗚命庭高津日神天忍穂耳命火遠理命大山祗命、不詳六座。

『皇太神宮儀式帳』『倭姫命世記』にある、天照大神を奉斎した倭姫命が4年間滞在した「飯野高宮(高丘宮、飯野ノ高宮などとも)」の伝承地。伊勢の神宮(伊勢神宮)の皇大神宮(内宮)の元宮の可能性がある。

元伊勢「飯野高宮」の候補地は他に、すべて市内で、飯野高宮神山神社神戸神館神明社久尓都神社(現在は加世智神社に合祀)、滝野神明社(現在は水屋神社に合祀)、花岡神社(飯高町宮前)がある。

式内社「牛庭神社」の論社は他に、市内の柿木原町に二十五柱神社が合祀したもの、また、伊勢場町の伊勢庭神社がある。

【ご利益】
厄除け、五穀豊穣、子孫繁栄
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