“物証”ある元伊勢「伊久良河宮」、水害被害多発
[住所]岐阜県安八郡安八町森部373-10
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宇波刀神社(うばとじんじゃ)は、岐阜県安八郡安八町にある神社。

元伊勢の一つとされ、『延喜式神名帳』にある「宇波刀神社(美濃国・安八郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では郷社。

創建時期は不詳だが、第11代垂仁天皇の頃、天照大神の御霊代を祀る地を探していた倭姫命は、美濃国伊久良河宮から尾張国へ向かう際にこの地に立ち寄ったのが最初という。

上記の場合、「伊久良河宮」は天神神社(岐阜県瑞穂市)を指す。

別説では『皇太神宮儀式帳』『倭姫命世記』にある「伊久良河宮」は当社のこととも。宝物の神鏡の裏面に伊久良河宮宇波刀神社内宮の文字がある。

他にも、同じ安八町の名木林神社に元伊勢「伊久良河宮」の伝承がある。

この地域は水害が多く、幾度となく被害を受けている。元の鎮座地は不明であるが、慶長8年(1603年)に現在地の北東約200メートルへ移転した記録がある。江戸時代は尾張藩の保護を受けていた。

大正14年(1924年)には木曽川上流改修工事により境内が河川敷になるために、昭和8年(1933年)には長良川の堤防増築により境内が堤防になるために、昭和9年(1934年)には犀川改修工事のために、移転した。

御祭神は天照大神、豊受大神、倭姫命、家津御子神

なお、式内社「宇波刀神社」の論社は他に、同郡神戸町の宇波刀神社(うわとじんじゃ)がある。

また、甲斐国巨麻郡にも同名の式内社があり、山梨県北杜市甲府市韮崎市の当社と同名神社、甲府市美咲の御崎神社が論社。

【ご利益】
開運、厄除け、五穀豊穣、財運
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