元伊勢「伊久良河宮」の候補地、地名の「大森」の元となった社名かも
[住所]岐阜県安八郡安八町大森1479-1
[電話]0584-64-4343

名木林神社(なぎばやしじんじゃ)は、岐阜県安八郡安八町にある神社。近代社格では郷社。参道には桜の木が大量に植えられており、見頃の参拝は、桜のトンネルをくぐるかのような雰囲気で、お花見の穴場の一つと言える。元伊勢の一つ。

創建年代は不詳。『美濃国神明帳』(天慶(938年)-天徳(956年)の頃撰)に正五位名木林明神とある。神明宮とも称され、境内に藤の老樹があるために藤の宮、鎮座方位から東の宮とも。御祭神は天照皇大神(あまてらすすめらおおかみ=アマテラス)。

『日本書紀』に「美濃」、『皇太神宮儀式帳』『倭姫命世記』に「伊久良河宮」とある、アマテラスを奉斎したヤマトヒメが4年間滞在した元伊勢の候補地とされる。俗称の神明社に対応するように、伊勢の神宮(伊勢神宮)の皇大神宮(内宮)の元宮の可能性がある。

明治5年郷社に列する。一説に、地名の大森は名木林明神の名から生まれたとも。名は「大」と同じ意味で、「オホ」の訓があり、木と林の二字を合わせて森のため、ここから大森が生まれたというもの。

当社は古来、字宮東1199番地の1に鎮座していたが、木曽川上流改修工事のために移転を命ぜられ、昭和9年(1934年)8月30日に現在の地に移転した。移転と共に本殿以下社殿を改新築して現在に至る。例祭は10月の体育の日の前の土曜日。

なお、元伊勢「伊久良河宮」は岐阜県内に、天神神社(瑞穂市)と、同じ安八郡安八町に宇波刀神社の二社がある。

【ご利益】
開運、厄除け
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