滋賀県甲賀市信楽町にある、太鼓踊りが有名な元伊勢「甲可日雲宮」伝承地
[住所]滋賀県甲賀市信楽町牧75
[電話]0748-83-0432

日雲神社(ひくもじんじゃ)は、滋賀県甲賀市にある神社。近代社格では村社。

天照大神を奉斎した倭姫命が4年間滞在した、『日本書紀』に「近江国」、『倭姫命世記』に「甲可日雲宮」とある元伊勢の伝承地の一つ。

伊勢の神宮(伊勢神宮)の皇大神宮(内宮)の元宮の可能性がある。当社の創建も、『倭姫命世記』にある「甲可日雲宮」に基づくものが伝承されている。

御祭神は天御中主神。もとは牧、宮町、黄瀬三村の氏神で、鎮座地が小字上野であったところから、上野山天神と呼ばれた。

江戸時代後期の文政5年(1822年)、宮町、黄瀬が氏子より離れ、現在は牧のみを氏子とする。別当寺として天徳寺があったが、明治の神仏分離により廃寺となった。

明治9年(1876年)10月に村社となり、明治18年(1885年)に現社名に改めた。現在の本殿は江戸時代前期の元禄4年(1691年)の再建とされている。

例祭は5月5日。9月4日には太鼓踊りがある。現在の形になったのは、江戸時代中期頃と思われる。

踊りは氏子の青少年によって奉納される。音頭取り数人、踊り子二十数人、しんぽうち(司会進行役)一人からなる。

社前広場中央に篝火をたき、それを囲んで夕方から深更に至るまで踊り続けられる。道ゆき歌が6、踊り歌が11伝わっている。

なお、元伊勢「甲可日雲宮」の候補地は多く、その他に、甲賀市に土山町頓宮の甲可日雲、土山町鮎河の三上六所神社に合祀された大神宮社、土山町大河原の若宮神社境内社である皇大神宮、信楽町多羅尾の高宮神社、甲南町池田の桧尾神社、水口町神明の日雲宮、水口町東林口の五十鈴神社、水口町高山の笠山神社、水口町北内貴の川田神社、土山町頓宮の川田神社、土山町北土山の田村神社と、湖南市に三雲の上乗寺境内社である神明宮、夏見の神明神社がある。

【ご利益】
地元の氏神、開運、八方除け
日雲神社 - 滋賀県甲賀市信楽町にある、太鼓踊りが有名な元伊勢「甲可日雲宮」伝承地
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