篠畑神社（ささはたじんじゃ）は、奈良県宇陀市榛原にある神社。御祭神は天照皇大神。

『延喜式神名帳』にある「御杖神社（大和国・宇陀郡）」に比定される式内社（小社）の論社。

『日本書紀』に「菟田筱幡」、『皇太神宮儀式帳』に「佐々波多宮」、『倭姫命世記』に「佐佐波多宮」とある候補地の一つで、元伊勢の一つ。

伊勢の神宮（伊勢神宮）の皇大神宮（内宮）の元宮の可能性がある。

伊勢街道の北方の宮山山麓に鎮座する。創建は不詳。各書を統合すると、天照大神を奉斎した倭姫命は宇陀の阿貴宮（阿紀神社）から、この地へ遷座したという。

相殿に倭姫命が天照大神の神霊を遷座の際、援助した当地の篠畑姫神が祀られている。

篠畑姫神は、『倭姫命世記』にある「天見通命（あめのみとおしのみこと）の孫、八佐加支刀部の子である宇太乃大称奈（うだのおおねな、宇多の大宇禰奈など）」とされる。

『皇太神宮儀式帳』の「瀧原宮において笹を刈り宮地を整えた」童女と同一視される。

秋祭りの神幸祭が10月の体育の日に執り行われる。

「鱠祭り」とも言われ、頭屋から奉斎の神饌は、二合餅を半分切りにして盛り、野菜は大根の輪切り、つるし柿、ざくろ、栗その他を二盛りにして供える。

稚児七人がそれぞれ頭上にのせて神前に運び奉斎する。ヤマトヒメを助けた篠畑姫神にちなむもの。

なお、近隣の葛神社に当社にちなむ言い伝えが残されている。「佐佐波多宮」の候補地は他に市内の葛神社、宇陀郡御杖村の御杖神社がある。

式内社「御杖神社」の論社は他に、先の御杖神社がある。

【ご利益】
五穀豊穣、万物幇助

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