伊勢神宮の式年遷宮古材で再建された元伊勢、外宮元宮の候補地の一つ
藤社神社
[住所]京都府京丹後市峰山町鱒留540
[電話]-

藤社神社(ふじこそじんじゃ)は、京都府京丹後市にある神社。『延喜式神名帳』にある「比沼麻奈為神社(丹後国・丹波郡)」に比定される式内社(小社)の論社。

『止由気宮儀式帳』にある「比治真奈井」、『倭姫命世記』にある「与佐之小見比治之魚井原(与謝郡比冶山頂麻奈井原)」に比定される、候補地の一つ。

つまり伊勢の神宮(伊勢神宮)の豊受大神宮(外宮)の起源で元宮の可能性がある。元伊勢の一つ。

社伝によれば、第10代崇神天皇の時代、比治山に降臨した豊受大神を祀ったのが始まりとされ、古老によると、丹波道主命の創祀とも伝える。

第21代雄略天皇22年に伊勢に奉遷された後も引き続きこの地に祀ったと伝えられ、五穀豊穣、養蚕守護神として篤く信仰される。

内陣は、正徳4年(1714年)に再建され、明治40年(1907年)に本殿を改築したものの、昭和2年(1927年)当地方を襲った丹後大震災により大半が破損した。

復興に際し、その由緒によって、昭和5年(1930年)、伊勢神宮の式年遷宮造営に関わる社殿の扉、柱などの古材を下賜され、昭和11年(1936年)9月に神明造りの本殿、回廊、水屋、弁天池の真名井祠、和奈佐祠を建造、現在に至る。

御祭神は保食神で、豊受大神。

式内社「比沼麻奈為神社」の論社としては、町内久次に比沼麻奈為神社があり、比沼麻奈為神社も古くから豊受大神を祀る、「比治真奈井」の候補の一つ。

「比治真奈井」の候補は他に、京丹後市の奈具神社、宮津市の奈具神社真名井神社、福知山市の豊受大神社がある。なお、豊受大神社も式内論社である。

【ご利益】
五穀豊穣、養蚕守護神。転じて農業や各種産業の振興
藤社神社 京都府京丹後市峰山町
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