三大住吉
三大住吉(さんだいすみよし)とは、全国に約2300社ある住吉神社の頂点に立つ三社であり、総本社である大阪の住吉大社を筆頭に、神功皇后が三韓征伐前に祀ったのが起源である下関市の住吉神社、イザナギが禊を行い住吉三神を生んだ場所という伝承がある福岡市博多区の住吉神社の三社を指す。日本三大住吉とも。
住吉神社は細かな表記などは別として、いずれも原則として住吉大神(住吉三神)を祀る神社。関係が深い、神功皇后や、その近親者や側近としての第15代応神天皇建内宿禰(武内宿禰)などがともに祀られているケースも多い。

住吉三神は、底筒男命中筒男命表筒男命の三柱で、古事記にも登場する。いずれも、黄泉の国から戻ったイザナギが禊を行った際に生まれた神々。

その後、古事記でも神功皇后の三韓征伐の段で登場する。実際、住吉神社の創建の由来は、神功皇后の三韓征伐からの帰還に伴うものが多く、外征勝利や帰還をスムーズに進めるためとの創建伝承が各地に残る。

三大住吉が九州に一つ、本州最西端に一つ、大阪に一つという構成なのも、神功皇后の遠征ルートと対応している。いずれも住吉七社

住吉大社 (大阪府大阪市住吉区)

住吉大社 - 神功皇后帰還後に創建された住吉の総本社、「日本三大住吉」の一社
[社 格]名神大社 - 二十二社 - 摂津国一宮 - 官幣大社
[ご利益]交通安全、子宝、安産祈願など

住吉神社(下関) (山口県下関市)

住吉神社(下関) - 本殿が国宝の三大住吉の一社、住吉三神の荒魂を祀る長門国一宮
[社 格]名神大社 - 長門国一宮 - 官幣中社
[ご利益]交通安全、海上安全、厄祓、清祓、家内安全など

住吉神社(福岡) (福岡県福岡市博多区)

住吉神社(福岡) - 三大住吉の一つで、全国2129社の住吉で最古、神話そのものの縁起
[社 格]名神大社 - 筑前国一宮 - 官幣小社
[ご利益]航海・海上の安全、転じて交通安全、安産祈願

【関連記事】
神社いろいろ - 社格や形式などで神社を分類したまとめ - 「~大」などと呼ばれる神社の名数
和歌三神とは? - 衣通姫・玉津島、住吉、人麻呂の三柱、赤人や、古くは道真の北野社