出羽三山の一つだが、別格の大日如来 古態の“山が神”を順守する
[住所]山形県鶴岡市田麦俣字六十里山7
[電話]0235-62-2355

湯殿山神社(ゆどのさんじんじゃ)は、山形県鶴岡市にある神社。近代社格では国幣小社、現在は神社本庁の別表神社月山神社出羽神社と並ぶ、出羽三山の一社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

当社は、山形県庄内地方にひろがる出羽三山(月山・羽黒山・湯殿山)のうちの、湯殿山の中腹にある。

湯殿山は月山に連なり、当社は、月山から尾根を西に8キロ下りた地点にあり、また、月山より流れる梵字川沿いにある。

古来から修験道を中心とした山岳信仰の場として、現在も多くの修験者、参拝者を集めている。

当社は、本殿や社殿がない点に大きな特徴があるが、もともと湯殿山は山岳信仰の対象であり、山自体に神が鎮まるものとして、人工的な信仰の場をつくることは禁じられてきたという。

明治以前、三山において神仏習合の信仰が盛んだったころ、羽黒山は観音菩薩(現在)、月山は阿弥陀如来(過去)、そして、当時三山のうちに含まれていた葉山や薬師岳は薬師如来(未来)とされた。

一方、湯殿山は「三山」というよりもそれらを超えた別格のものとして、大日如来とされていた。

こうして、出羽三山においては、観音菩薩・阿弥陀如来・薬師如来の導きにより現在・過去・未来の三関を乗り越え、大日如来の境地に至って、即身成仏を達成するという「三関三渡」の修行が行われることとなった。

この修行においては、裸足で御神体(湯殿山)に登拝することが、大日如来と一体になる行為とされ、非常に尊ばれた。

現在でも、湯殿山神社の本宮では、参拝の際に裸足になり、祓を受けなければならないとされており、俗世と隔離された神域として認識されていることがうかがわれる。

以上のように、修験道職が濃厚ではあるが、現在の御祭神は大山祇神大己貴命少彦名命。山そのものと国造り、まさに別格を示していると言える。

なお、出羽三山として、臼田甚五郎監修『日本神社一00選』に「日本神社100選」として掲載されている。

【ご利益】
別格の大日如来として、人民息災、万民快楽か(公式HP
湯殿山神社 - 出羽三山の一つだが、別格の大日如来 古態の“山が神”を順守する
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『日本の神社 11号 (出羽三山) [分冊百科]』 - 月山神社、羽黒山の出羽神社、湯殿山神社
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湯殿山神社の御朱印