例祭・放生会で有名、筥崎宮はもとより、宇佐神宮も認める八幡の元宮
[住所]福岡県飯塚市大分1272
[電話]0948-72-0621

大分八幡宮(だいぶはちまんぐう)は、福岡県飯塚市にある神社。大分県に鎮座するのではなく、社名の読みも違う。近代社格では郷社。筥崎宮の元宮として知られる。古くは大分宮(だいぶぐう)とも。

御祭神は、応神天皇(第十五代天皇)、神功皇后、玉依姫命(タマヨリ)。筥崎宮の八幡神として知られる、タマヨリが含まれるパターンも当宮が原型となっている。

奈良時代の神亀3年(726年)に創建された。社伝によれば、この神社がある場所は神功皇后が三韓征伐の帰途、一時逗留した地であるという。

『筥崎宮縁起』(石清水八幡宮記録)によれば、平安時代の延喜21年(921年)、箱崎浜(現福岡市東区箱崎)への遷座の託宣があって、延長元年(923年)に遷座したのが筥崎宮の始まりであるとしている。

宇佐神宮の託宣集である『八幡宇佐宮託宣集』でも、筥崎宮の神託を引いて、「我か宇佐宮より穂浪大分宮は我本宮なり」とあるが、筥崎宮へ遷座した後も九州五所別宮(宇佐八幡宮五所別、石清水五所別宮、八幡五所別宮などとも)の一つ、しかも筆頭として、篤く信仰された。

創建当時の社殿は現在地より後方の丘陵上にあったが、戦国時代に戦乱のため焼失。天正5年(1577年)に秋月種実が現在地に再建した。明治5年(1872年)郷社に列した。

毎年9月に行われる例祭(放生会)では、福岡県の無形民俗文化財に指定されている「大分の獅子舞」が行われる。この獅子舞は江戸時代の享保9年(1724年)に石清水八幡宮から伝わったとされ、土師の獅子舞(福岡県嘉穂郡桂川町)と並び福岡県下の獅子舞に影響を与えたといわれる。

石清水八幡宮、宇佐神宮、筥崎宮は日本三大八幡宮。そのいずれもに直接、間接に影響を与え、崇敬されている点から見ても、筥崎宮はもとより、日本の八幡信仰そのものの元宮と言えるかもしれない。

【ご利益】
八幡神としての厄除けや武運、勝運の他、母性としての子宝、安産、育児など
大分八幡宮 - 例祭・放生会で有名、筥崎宮はもとより、宇佐神宮も認める八幡の元宮
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