菅公の霊廟である天満宮総本社、初詣の定番は幕末維新の策源地
[住所]福岡県太宰府市宰府4-7-1
[電話]092-922-8225
太宰府天満宮(だざいふてんまんぐう)は、福岡県太宰府市にある神社。近代社格では官幣中社、現在は神社本庁の別表神社。菅原道真公(菅公)を御祭神として祀る天満宮の一つ(天神様のお膝元)。初詣の際には九州はもとより日本全国から毎年200万人以上の参詣者がある。
現在、京都の北野天満宮とともに全国天満宮約1万2000社の総本社(天神信仰発祥の地)とされ、また菅公の霊廟として篤く信仰されている。菅公聖蹟二十五拝の第23番。参拝すれば、御朱印を頂ける。五社詣の一社。
右大臣であった菅原道真は昌泰4年(901年)に左大臣藤原時平らの陰謀によって筑前国の大宰府に権帥として左遷され、翌々延喜3年(903年)に同地で薨去。
薨去後、その遺骸を安楽寺に葬ろうとすると、葬送の牛車が同寺の門前で動かなくなったため、これはそこに留まりたいのだという道真の遺志によるものと考え、延喜5年(905年)8月、同寺の境内に味酒安行(うまさけのやすゆき)が廟を建立、天原山庿院安楽寺と号した。
一方、都では疫病や異常気象など不吉な事が続き、これを「道真の祟り」と恐れてその御霊を鎮めるために、醍醐天皇の勅を奉じた左大臣藤原仲平が大宰府に下向、道真の墓所の上に社殿を造営し、延喜19年(919年)に竣工した。
これが安楽寺天満宮の創祀で、正暦元年(990年)頃からは社号としての「天満宮」も併用された。
寛和2年(986年)、道真の曾孫菅原輔正によって鬼すべ神事が始められるようになった。文明12年(1480年)に当地を訪れた連歌師の宗祇が『筑紫道記』にこの安楽寺天満宮のことを記している。
道真の御霊に対する恐れも少なくなってきた中世ごろから、道真が生前優れた学者であったことにより、学問の神としても信仰されるようになった。
明治に入り、近代社格制度のもとで明治4年(1871年)に国幣小社に列格するとともに神社名を太宰府神社に変更。これは北野天満宮が近代社格制度のもと「北野神社」に変更したのと同様に、「宮」号が基本的には皇族を祭神とする神社しか使用できなくなったため。
明治14年(1881年)には官幣小社に昇格、次いで同28年(1895年)には官幣中社に昇格。
神社の国家管理を脱した戦後の昭和22年(1947年)に社号を現社名に復した。
参道を登りつめた先には延寿王院があり、ここは幕末維新の策源地といわれ、三条実美たち公卿5人が3年半余り滞在した場所。土佐脱藩の土方久元や中岡慎太郎も滞在しており、薩摩の西郷隆盛や長州の伊藤博文、肥前の江藤新平、坂本龍馬なども来訪している。
当宮と、北野天満宮、防府天満宮を合わせて日本三大天神と呼ぶ。日本三大天神には諸説あり、当宮と北野天満宮までは共通するものの、あとの一つを大阪天満宮、小平潟天満宮などとする説も存在する。
また、筥崎宮(福岡市)、宮地嶽神社(福津市)とともに、福岡三社詣(三社参り)の一社。
太宰府天満宮での御神酒は梅酒。また参道には梅ヶ枝餅と呼ばれる餡入りの焼き餅を販売している店が並ぶ。道真と梅、天満宮と梅の代表例。
「翰苑 巻第三十」が国宝に指定されている。本殿などが重要文化財となっている。「太宰府神社のクス」「太宰府神社のヒロハチシャノキ」として、国の天然記念物に指定されている。
「太宰府政庁、大野城、水城、基城、太宰府天満宮」(2007年)として、美しい日本の歴史的風土100選の一つにも選ばれている。
日本遺産「古代日本の「西の都」~東アジアとの交流拠点~」(2015年)の構成文化財に「太宰府天満宮」「太宰府天満宮神幸行事」「太宰府天満宮の伝統行事」「太宰府の梅」が含まれている。
【ご利益】
学問・至誠・厄除けの神様(公式HP)
【関連記事】
・日本三大天神とは? - 古い順に北野、太宰府、防府の三天満宮、大阪、小平潟など異説も
・菅公聖蹟二十五拝 - 菅原道真や、その大宰府への左遷途上の足跡にゆかりのある神社
・近代社格の官幣中社とは? - 官幣大社、国幣大社に次ぐ第三の位置か、国幣大社と同格か
・国宝が伝わる神社 - 所蔵、所有、由来している美術工芸品が国宝に指定されている神社
・国の天然記念物がある神社 - 数百年、数千年という単位で存在し続けている自然のパワー
・日本遺産「古代日本の「西の都」~東アジアとの交流拠点~」(平成27年度)(太宰府市)
・[日本全国]初詣で人気の神社、その人出は? 参拝者数ランキング | 福岡県 | 菅原道真
・福岡三社詣とは? - 福岡県内の初詣定番三社、太宰府天満宮、筥崎宮、宮地獄神社
・四社詣と五社詣 - 西日本、中国・四国・九州地方の主要な一宮の四社と太宰府天満宮
・榎社 - 太宰府朱雀、菅原道真が晩年を過ごした地、9月22日はどんかん祭り御旅所に
・『日本の神社 14号 (太宰府天満宮) [分冊百科]』 - 全国天満宮の総本社、菅公の霊廟
・張楚金『翰苑 (1977年)』 - 太宰府天満宮に現存するものを竹内理三によって刊行される
・福岡県の別表神社 | 別表神社とは? - 神社本庁に属する神社の現代版官国幣社
・福岡県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、福岡県に鎮座している神社の一覧
[電話]092-922-8225
太宰府天満宮(だざいふてんまんぐう)は、福岡県太宰府市にある神社。近代社格では官幣中社、現在は神社本庁の別表神社。菅原道真公(菅公)を御祭神として祀る天満宮の一つ(天神様のお膝元)。初詣の際には九州はもとより日本全国から毎年200万人以上の参詣者がある。
現在、京都の北野天満宮とともに全国天満宮約1万2000社の総本社(天神信仰発祥の地)とされ、また菅公の霊廟として篤く信仰されている。菅公聖蹟二十五拝の第23番。参拝すれば、御朱印を頂ける。五社詣の一社。
右大臣であった菅原道真は昌泰4年(901年)に左大臣藤原時平らの陰謀によって筑前国の大宰府に権帥として左遷され、翌々延喜3年(903年)に同地で薨去。
薨去後、その遺骸を安楽寺に葬ろうとすると、葬送の牛車が同寺の門前で動かなくなったため、これはそこに留まりたいのだという道真の遺志によるものと考え、延喜5年(905年)8月、同寺の境内に味酒安行(うまさけのやすゆき)が廟を建立、天原山庿院安楽寺と号した。
一方、都では疫病や異常気象など不吉な事が続き、これを「道真の祟り」と恐れてその御霊を鎮めるために、醍醐天皇の勅を奉じた左大臣藤原仲平が大宰府に下向、道真の墓所の上に社殿を造営し、延喜19年(919年)に竣工した。
これが安楽寺天満宮の創祀で、正暦元年(990年)頃からは社号としての「天満宮」も併用された。
寛和2年(986年)、道真の曾孫菅原輔正によって鬼すべ神事が始められるようになった。文明12年(1480年)に当地を訪れた連歌師の宗祇が『筑紫道記』にこの安楽寺天満宮のことを記している。
道真の御霊に対する恐れも少なくなってきた中世ごろから、道真が生前優れた学者であったことにより、学問の神としても信仰されるようになった。
明治に入り、近代社格制度のもとで明治4年(1871年)に国幣小社に列格するとともに神社名を太宰府神社に変更。これは北野天満宮が近代社格制度のもと「北野神社」に変更したのと同様に、「宮」号が基本的には皇族を祭神とする神社しか使用できなくなったため。
明治14年(1881年)には官幣小社に昇格、次いで同28年(1895年)には官幣中社に昇格。
神社の国家管理を脱した戦後の昭和22年(1947年)に社号を現社名に復した。
参道を登りつめた先には延寿王院があり、ここは幕末維新の策源地といわれ、三条実美たち公卿5人が3年半余り滞在した場所。土佐脱藩の土方久元や中岡慎太郎も滞在しており、薩摩の西郷隆盛や長州の伊藤博文、肥前の江藤新平、坂本龍馬なども来訪している。
当宮と、北野天満宮、防府天満宮を合わせて日本三大天神と呼ぶ。日本三大天神には諸説あり、当宮と北野天満宮までは共通するものの、あとの一つを大阪天満宮、小平潟天満宮などとする説も存在する。
また、筥崎宮(福岡市)、宮地嶽神社(福津市)とともに、福岡三社詣(三社参り)の一社。
太宰府天満宮での御神酒は梅酒。また参道には梅ヶ枝餅と呼ばれる餡入りの焼き餅を販売している店が並ぶ。道真と梅、天満宮と梅の代表例。
「翰苑 巻第三十」が国宝に指定されている。本殿などが重要文化財となっている。「太宰府神社のクス」「太宰府神社のヒロハチシャノキ」として、国の天然記念物に指定されている。
「太宰府政庁、大野城、水城、基城、太宰府天満宮」(2007年)として、美しい日本の歴史的風土100選の一つにも選ばれている。
日本遺産「古代日本の「西の都」~東アジアとの交流拠点~」(2015年)の構成文化財に「太宰府天満宮」「太宰府天満宮神幸行事」「太宰府天満宮の伝統行事」「太宰府の梅」が含まれている。
【ご利益】
学問・至誠・厄除けの神様(公式HP)
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・榎社 - 太宰府朱雀、菅原道真が晩年を過ごした地、9月22日はどんかん祭り御旅所に
・『日本の神社 14号 (太宰府天満宮) [分冊百科]』 - 全国天満宮の総本社、菅公の霊廟
・張楚金『翰苑 (1977年)』 - 太宰府天満宮に現存するものを竹内理三によって刊行される
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