ニギハヤヒ降臨時の防衛一柱と、住吉三神の一柱だけを単独で祀る古社
[住所]三重県鈴鹿市一ノ宮町1181
[電話]059-383-9698

奈加等神社(なかとじんじゃ)は、三重県鈴鹿市一ノ宮町にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

『延喜式神名帳』にある「奈加等神社(伊勢国・河曲郡)」に比定される式内社(小社)。近代社格では県社

明治時代に都波岐神社と合併し、都波岐神社奈加等神社、都波岐神社・奈加等神社、都波岐奈加等神社とも称される。

御祭神は、天椹野命(あまのくののみこと)、中筒之男命。天椹野命は『先代旧事本紀』において、饒速日命とともに天降った三十二人の防衛(ふさぎもり)の一柱で、中跡直(なかとのあたい)の先祖。

もとは中筒之男命のみで、天椹野命は後に合祀されたともいう。中筒之男命は住吉三神の一柱で、単独で祀られるのは珍しい。なぜ単独なのかについては不詳、中跡直と「中」で共通しているためか。

社伝によれば、第21代雄略天皇23年、勅により、都波岐神社御祭神・猿田彦大神の八世孫とされる造高雄束命が、伊勢国河曲郡中跡村(現在地)に社殿を二つ造営した。

この二つの社殿を、それぞれ都波岐神社、奈加等神社と称したのが起源とされる。中跡直廣幡が宣旨により初代祭主となった。

天長年間(824-835年)に弘法大師が参籠し、獅子頭二つを奉納した。承暦3年(1079年)、二社に対して正一位の神階が授けられ、白河天皇より宸筆の勅額が授けられた。

永禄年間(1558-1570年)、織田信長の伊勢平定の際に社殿を焼失し、旧記も失われた。寛永年間(1624-1644年)、神戸城主一柳監物が再建した。

明治時代に両社をあわせて「都波岐神社奈加等神社」として県社に列格。現在は二社の御祭神が一つの社殿に相殿として祀られる。

当社の境内社に、小川薬王子社があり、式内社「小川神社」の論社。他の論社に、鈴鹿市の式内同名神社がある。

【ご利益】
海上・交通安全、武運長久、先導の神
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奈加等神社の御朱印