大垣祭の軕行事(おおがきまつりのやまぎようじ)
種別1:風俗慣習
種別2:祭礼(信仰)
公開日:毎年5月15日直前の土・日曜日
指定日:2015.03.02(平成27.03.02)
都道府県:岐阜県
所在地:大垣八幡神社(大垣市)

大垣祭の軕行事は、岐阜県大垣市の総鎮守である大垣八幡神社の例祭に行われる山車行事で、旧城下の町内より、からくり人形などを載せた13輌の軕が曳き出され、大垣市内はもとより西濃地方一円から多くの参詣者が訪れて賑わいをみせる。

大垣市は、岐阜県の西南部、濃尾平野の西に位置する。近世には、大垣藩の城下町として栄えるとともに、中山道と東海道をつなぐ美濃路の宿場町として、また、揖斐川支流の水門川による舟運の拠点として水陸交通の要衝でもあった。

大垣祭は、このような西濃地方の中心地として発展してきた大垣に成立した城下町祭礼であり、その由来については、慶安元年(1648)に藩主の戸田氏鉄が八幡神社を再建した時に城下の10か町が10輌の軕を造って曳き出したこと、延宝7年(1679)には藩主の戸田氏西から3輌の軕が下賜されたことが伝えられている。

また、寛政10年(1798)の『八幡宮御祭礼行列帳』には、現在とほぼ同様の軕の名称や構成が見られることから、少なくとも18世紀後半には、各町の軕が出揃い、城下において山車行事が盛んに行われていたことが推測される。

祭日は、古くは4月15日であったが、明治の改暦以後、5月15日に改められ、平成7年から5月15日に近い土曜日と日曜日に行われるようになり、現在に至る。

軕の構造や出し物については、滋賀県長浜市の長浜曳山祭りの舞台型式、愛知県の名古屋を中心とするからくり山車の型式との共通性がみられ、大垣の地理的な条件から、本行事が周辺地域の祭礼文化を取り入れつつ、独自の様式を形成してきたことがわかる。

土曜日の試楽の日は、八幡神社にすべての軕が参集し、鳥居の前で、奉芸と称して、からくり人形や子供の手踊りなどが演じられる。順番は、神楽軕、その当番町の本軕、以後は神社に到着した順となり、奉芸が終わると大垣市役所まで市内を巡行する。

日曜日の本楽の日は、試楽と同様、神楽軕を先頭に八幡神社に到着した順に鳥居前で奉芸を行う。その後、13輌の軕が行列を組み、一日かけて氏子域を巡る。本楽の巡行路は、東回りと西回りがあり、隔年で変わる。夜には、試楽と同様、八幡神社前に参集して夜宮の行事が行われ、その後、曳き別れとなる。

西濃地方には、大垣祭のほかにも、軕と称す山車が出る祭礼が伝承されている。それらの祭礼の中には、大垣祭の影響を受けているものも少なくない。なかでも綾野祭(大垣市綾野町)や久瀬川祭(大垣市久瀬川町)には、軕の形状や出し物に大垣風の趣向が色濃くみられる。

保護団体名:大垣祭保存会
重要無形民俗文化財「大垣祭の軕行事」 - 大垣八幡神社の例祭に行われる山車行事
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