荒崎姫命を祀る、蘇民信仰が根付く、鳥羽唯一の神宮125社、外宮・末社
[住所]三重県鳥羽市鳥羽4
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赤崎神社(あかさきじんじゃ)は、三重県鳥羽市鳥羽にある神社。

伊勢の神宮(伊勢神宮)、神宮125社の一社で、豊受大神宮(外宮)の末社の一社。外宮末社8社の第5位。伊勢神宮125社めぐりの中で鳥羽めぐりの一社。

伊勢の神宮125社のうち、鳥羽市に鎮座する唯一の神社。市内にある伊勢の神宮に関係する施設としては、当社のほかに、神宮御料鰒調製所が国崎町にある。

鳥羽市を南北に流れ、鳥羽湾に注ぐ加茂川の河口付近にある山崖の傾斜地中腹にあり、国道167号沿いの鳥居をくぐり、石段を上ると本殿に到達する。

『神宮略記』や『志陽略誌』などの史料にも現在地に鎮座していた旨が記載されている。

社殿は神明造の板葺で玉垣に囲まれている。社殿の建つ地の左には空き地がある。ここは以前の社殿があった地とされる。

現在は崖の中腹にあるが、以前は海浜にあったとされる。江戸時代には舞殿(神楽殿)があったが今はない。

御祭神は荒崎姫命(あらさきひめのみこと)。鳥羽湾内の海岸から外宮に奉納する御贄(みにえ)採取の守り神。

皇大神宮(内宮)摂社神前神社と末社荒前神社(神前神社に同座)に祀られている荒前比売命(あらさきひめのみこと)と同神で、建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)の子で、瀬織津姫(せおりつひめ)の妹。

地元では「赤崎さん」と呼ばれ、産土神として親しまれる。ただし、創建に関する資料がほとんどない。

当社の現今の鎮座地は志摩国の領域に属し、伊勢国度会郡にある伊勢の神宮の所管する神社がこの地にある理由が明白ではなく、伊勢・志摩両国の境であった妙慶川より北側(伊勢国側)にある賀多神社が当社の旧社地だったとする説もある。

毎年6月22日に赤崎祭(あかさきまつり)が開催される。祭り当日の天候は雨が多いと言われているが、夏の到来を告げる鳥羽を代表する祭りとして、鳥羽周辺や鳥羽沖の離島、志摩市磯部町を中心に多くの人が訪れる。

多数の露店が並び、ゆかた祭りとも言われるように、 祭りの当日は浴衣姿の老若男女が訪れて賑わう。

祭りの日には、月次祭の神事が境内で営まれ、崇敬会により神社の入り口で宮域から採取された杉の小枝が売られる。宮域の小枝を取り去る者が多かったことから頒与が始まったという。

この小枝を吊るしていた家では病気が流行した時に感染せずに助かったという言い伝えがあることから、各家庭の玄関に吊るすならわしがある。

蘇民信仰(蘇民将来)の異形の一つであると考えられている。

【ご利益】
厄災除け

豊受大神宮(外宮)末社
序列1 伊我理神社 (伊勢市豊川町)
序列2 縣神社 (伊勢市御薗町)
序列3 井中神社 (伊勢市豊川町)
序列4 打懸神社 (伊勢市辻久留)
序列5 赤崎神社 (鳥羽市鳥羽)
序列6 毛理神社 (伊勢市御薗町)
序列7 大津神社 (伊勢市豊川町)
序列8 志宝屋神社 (伊勢市大湊町)

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