神宮125社、内宮・摂社 二見で倭姫命が恐縮した神を祀る
[住所]三重県伊勢市二見町松下字尾谷1407-5
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神前神社(こうざきじんじゃ)は、三重県伊勢市二見町にある神社。伊勢湾に張り出す神前岬に鎮座する。御朱印はない。

伊勢の神宮(伊勢神宮)、神宮125社の一社で、皇大神宮(内宮)の摂社の一社。内宮摂社27社の第18位。伊勢神宮125社めぐりの中で二見めぐりの一社。

『延喜式神名帳』にある「神前神社(伊勢国・度会郡)」に比定される式内社(小社)の論社。社地の面積は1反8畝3歩(約1795平方メートル)。

小井戸口山(こいどぐちやま)の山頂に鎮座する。二見町江の集落から五十鈴川派川に架かる日の出橋を渡り、砂利道・土道を通り、石段を登った先。

参拝にあたって、神宮125社の中では、鴨神社に次ぐ難所とされる。内宮の末社である許母利神社荒前神社が同座している。

山は神崎海岸(こうざきかいがん)の南に位置する。この海岸では贄海神事(にえうみしんじ)と呼ばれる、天照大神に奉る神饌を採る神事が行われていた。

御祭神は荒前比売命(あらさきひめのみこと)。鎮座地の二見町松下の海岸鎮守の神。建速須佐之男命の子で、瀬織津姫(せおりつひめ)の妹。

同座する荒崎神社や、鳥羽市にある豊受大神宮(外宮)末社の赤崎神社にも祀られる女神で、倭姫命が恐縮したとされる。

伝承では、倭姫命が二見を巡幸中、江神社を定めた後、御祭神が倭姫命を出迎えたため、倭姫命が国の名を問うと、「皇太神御前の荒崎」と答えた。

これに対して倭姫命は「恐し」と言い、当社が定められたという。本来の社地は海辺に位置したが、浸水等により失われたため、小井戸口山に移った。

小井戸口山山頂に移った明治期まで、交通不便な地であったことから、移転を繰り返していた。社殿は明治40年(1907年)6月に建て替えが行われた。

なお、式内社「神前神社」の論社は他に、町内松下の松下社がある。

同名の神社が、式内社として、伊勢国三重郡近江国伊香郡、讃岐国寒川郡(論社に、男山神社神前神社春日神社)が、愛知県半田市に亀崎潮干祭が有名な神社がある。

【ご利益】
災厄抜除
神前神社(伊勢市) - 神宮125社、内宮・摂社 二見でヤマトヒメが恐縮した神を祀る
皇大神宮(内宮)摂社
序列1 朝熊神社 (伊勢市朝熊町)
序列2 朝熊御前神社 (伊勢市朝熊町)
序列3 園相神社 (伊勢市津村町)
序列4 鴨神社 (度会郡玉城町)
序列5 田乃家神社 (度会郡玉城町)
序列6 田乃家御前神社 (度会郡玉城町)
序列7 蚊野神社 (度会郡玉城町)
序列8 蚊野御前神社 (度会郡玉城町)
序列9 湯田神社 (伊勢市小俣町)
序列10 大土御祖神社 (伊勢市楠部町)
序列11 国津御祖神社 (伊勢市楠部町)
序列12 朽羅神社 (度会郡玉城町)
序列13 宇治山田神社 (伊勢市中村町)
序列14 津長神社 (伊勢市宇治)
序列15 堅田神社 (伊勢市二見町)
序列16 大水神社 (伊勢市宇治)
序列17 江神社 (伊勢市二見町)
序列18 神前神社 (伊勢市二見町)
序列19 粟皇子神社 (伊勢市二見町)
序列20 川原神社 (伊勢市佐八町)
序列21 久具都比賣神社 (度会郡度会町)
序列22 奈良波良神社 (度会郡玉城町)
序列23 棒原神社 (度会郡玉城町)
序列24 御船神社 (多気郡多気町)
序列25 坂手国生神社 (度会郡玉城町)
序列26 狭田国生神社 (度会郡玉城町)
序列27 多岐原神社 (度会郡大紀町)

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