神宮125社、内宮・摂社 序列1位はサクヤが主役か? 桜溢れる神社
[住所]三重県伊勢市朝熊町字櫻木2566-1
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朝熊神社(あさくまじんじゃ)は、三重県伊勢市朝熊町にある神社。
伊勢の神宮(伊勢神宮)、神宮125社の一社で、皇大神宮(内宮)の摂社の一社。内宮摂社27社の第1位。伊勢神宮125社めぐりの中で五十鈴川めぐりの一社。
『延喜式神名帳』にある「朝熊神社(伊勢国・度会郡)」に比定される式内社(小社)。
境内に内宮の摂社・朝熊御前神社がある。朝熊川対岸には内宮末社の鏡宮神社がある。造神宮使により造替の行われる六社の一社(他は、園相神社、鴨神社、田乃家神社、蚊野神社、湯田神社)。
御祭神は大歳神、苔虫神(こけむしのかみ)、朝熊水神(あさくまのみずのかみ)。すべて朝熊平野の守護神かつ五穀と水の神であるとされる。
朝熊水神はオオヤマツミの娘で天孫ニニギの妻であるサクヤと同一神とされる。他に、内宮所管社の子安神社もサクヤを祀る。
『倭姫命世記』はこの三柱の親神の櫛玉命、保於止志神、大山祇を含めて六柱を祀るとしている。
伊雑宮所管社である佐美長神社でも大歳神を祀り、内宮摂社の朽羅神社、内宮末社の葭原神社、加努弥神社、内宮所管社の屋乃波比伎神では、大歳神の子を御祭神として祀っている。
摂社最上位のため、祭儀に関して別宮に準じた扱いを受けている。この点は、豊受大神宮(外宮)の摂社第1位である草奈伎神社においても同様。
「朝熊」(あさくま)とは、「浅隈」(あさくま=浅く曲がりくねった川)に由来するとされるほか、ほかに空海が修行中、朝に熊が、夕に虚空蔵菩薩が出現したことにちなむとする説、サクヤの異称「葦津姫」に由来するとする説などがある。
社殿は神明造の板葺で、一重の玉垣に囲まれている。神明鳥居を1基備える。古代には二重の玉垣に囲まれ、御倉も有していた。
『倭姫命世記』によれば、内宮の鎮座地を定めた倭姫命が第11代垂仁天皇27年に石と化していた大歳神を祀る社を建てたのが当社の創始であるという。
暦応3年(1340年)、安芸国に小朝熊社の造営所課が52石課された記録があり、応永15年(1408年)には「造営用途」として50貫文とあり、南北朝時代まで役夫工米を諸国に課して当社を造営していたことが窺える。
戦国期には衰退したが、大宮司河邊精長(大中臣精長)の尽力により、寛文3年6月(1663年7月)に現社地で再興された。
『小朝熊社弁正記』によれば、精長は再興に当たって基址(きし)を求め調査したが知る者はなかったという。
精長に確証はなかったが、社地を整備中に古鏡が見つかったことで、確証を得て発見された鏡を新築された社殿に奉納した。
明治38年(1905年)10月に社殿の建て替えが行われた。
当社はサクラの名所として伝えられ、西行は『続古今和歌集』に「神かぜに こころやすくぞ 任せつる さくらの宮の 花のさかりは」という短歌を残している。
『神都名勝誌』では「風色の幽媚なる事、此の地を以て神都中の第一とす」とある。『皇太神宮儀式帳』にある「桜大刀自」の神名はサクラの木を神体とする習俗によるものと考えられる。
また、内宮にあった当社の遥拝所は「桜宮」ないし「桜御前」と呼ばれていた。御祭神の一柱、サクヤとの関連がうかがえる。
【ご利益】
火防、子授かり、安産など
皇大神宮(内宮)摂社
・序列1位 朝熊神社 (伊勢市朝熊町)
・序列2位 朝熊御前神社 (伊勢市朝熊町)
・序列3位 園相神社 (伊勢市津村町)
・序列4位 鴨神社 (度会郡玉城町)
・序列5位 田乃家神社 (度会郡玉城町)
・序列6位 田乃家御前神社 (度会郡玉城町)
・序列7位 蚊野神社 (度会郡玉城町)
・序列8位 蚊野御前神社 (度会郡玉城町)
・序列9位 湯田神社 (伊勢市小俣町)
・序列10位 大土御祖神社 (伊勢市楠部町)
・序列11位 国津御祖神社 (伊勢市楠部町)
・序列12位 朽羅神社 (度会郡玉城町)
・序列13位 宇治山田神社 (伊勢市中村町)
・序列14位 津長神社 (伊勢市宇治)
・序列15位 堅田神社 (伊勢市二見町)
・序列16位 大水神社 (伊勢市宇治)
・序列17位 江神社 (伊勢市二見町)
・序列18位 神前神社 (伊勢市二見町)
・序列19位 粟皇子神社 (伊勢市二見町)
・序列20位 川原神社 (伊勢市佐八町)
・序列21位 久具都比賣神社 (度会郡度会町)
・序列22位 奈良波良神社 (度会郡玉城町)
・序列23位 棒原神社 (度会郡玉城町)
・序列24位 御船神社 (多気郡多気町)
・序列25位 坂手国生神社 (度会郡玉城町)
・序列26位 狭田国生神社 (度会郡玉城町)
・序列27位 多岐原神社 (度会郡大紀町)
【関連記事】
・伊勢の神宮とは? - 通称:伊勢神宮、正宮・外宮・摂末社・所管社全125社の一覧
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・五十鈴川めぐり - 伊勢神宮125社めぐり、三重県伊勢市の中村町・楠部町など、全16社
・『倭姫命世記』(21) - ヤマトヒメ、再びアマテラスの神託を受け、天皇に報告・承認
・『倭姫命世記』(23) - ヤマトヒメと「鶴の穂落とし」、伊雑宮、朝熊神社とオオトシノカミ
・三重県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、三重県に鎮座している神社の一覧
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朝熊神社(あさくまじんじゃ)は、三重県伊勢市朝熊町にある神社。
伊勢の神宮(伊勢神宮)、神宮125社の一社で、皇大神宮(内宮)の摂社の一社。内宮摂社27社の第1位。伊勢神宮125社めぐりの中で五十鈴川めぐりの一社。
『延喜式神名帳』にある「朝熊神社(伊勢国・度会郡)」に比定される式内社(小社)。
境内に内宮の摂社・朝熊御前神社がある。朝熊川対岸には内宮末社の鏡宮神社がある。造神宮使により造替の行われる六社の一社(他は、園相神社、鴨神社、田乃家神社、蚊野神社、湯田神社)。
御祭神は大歳神、苔虫神(こけむしのかみ)、朝熊水神(あさくまのみずのかみ)。すべて朝熊平野の守護神かつ五穀と水の神であるとされる。
朝熊水神はオオヤマツミの娘で天孫ニニギの妻であるサクヤと同一神とされる。他に、内宮所管社の子安神社もサクヤを祀る。
『倭姫命世記』はこの三柱の親神の櫛玉命、保於止志神、大山祇を含めて六柱を祀るとしている。
伊雑宮所管社である佐美長神社でも大歳神を祀り、内宮摂社の朽羅神社、内宮末社の葭原神社、加努弥神社、内宮所管社の屋乃波比伎神では、大歳神の子を御祭神として祀っている。
摂社最上位のため、祭儀に関して別宮に準じた扱いを受けている。この点は、豊受大神宮(外宮)の摂社第1位である草奈伎神社においても同様。
「朝熊」(あさくま)とは、「浅隈」(あさくま=浅く曲がりくねった川)に由来するとされるほか、ほかに空海が修行中、朝に熊が、夕に虚空蔵菩薩が出現したことにちなむとする説、サクヤの異称「葦津姫」に由来するとする説などがある。
社殿は神明造の板葺で、一重の玉垣に囲まれている。神明鳥居を1基備える。古代には二重の玉垣に囲まれ、御倉も有していた。
『倭姫命世記』によれば、内宮の鎮座地を定めた倭姫命が第11代垂仁天皇27年に石と化していた大歳神を祀る社を建てたのが当社の創始であるという。
暦応3年(1340年)、安芸国に小朝熊社の造営所課が52石課された記録があり、応永15年(1408年)には「造営用途」として50貫文とあり、南北朝時代まで役夫工米を諸国に課して当社を造営していたことが窺える。
戦国期には衰退したが、大宮司河邊精長(大中臣精長)の尽力により、寛文3年6月(1663年7月)に現社地で再興された。
『小朝熊社弁正記』によれば、精長は再興に当たって基址(きし)を求め調査したが知る者はなかったという。
精長に確証はなかったが、社地を整備中に古鏡が見つかったことで、確証を得て発見された鏡を新築された社殿に奉納した。
明治38年(1905年)10月に社殿の建て替えが行われた。
当社はサクラの名所として伝えられ、西行は『続古今和歌集』に「神かぜに こころやすくぞ 任せつる さくらの宮の 花のさかりは」という短歌を残している。
『神都名勝誌』では「風色の幽媚なる事、此の地を以て神都中の第一とす」とある。『皇太神宮儀式帳』にある「桜大刀自」の神名はサクラの木を神体とする習俗によるものと考えられる。
また、内宮にあった当社の遥拝所は「桜宮」ないし「桜御前」と呼ばれていた。御祭神の一柱、サクヤとの関連がうかがえる。
【ご利益】
火防、子授かり、安産など

皇大神宮(内宮)摂社
・序列1位 朝熊神社 (伊勢市朝熊町)
・序列2位 朝熊御前神社 (伊勢市朝熊町)
・序列3位 園相神社 (伊勢市津村町)
・序列4位 鴨神社 (度会郡玉城町)
・序列5位 田乃家神社 (度会郡玉城町)
・序列6位 田乃家御前神社 (度会郡玉城町)
・序列7位 蚊野神社 (度会郡玉城町)
・序列8位 蚊野御前神社 (度会郡玉城町)
・序列9位 湯田神社 (伊勢市小俣町)
・序列10位 大土御祖神社 (伊勢市楠部町)
・序列11位 国津御祖神社 (伊勢市楠部町)
・序列12位 朽羅神社 (度会郡玉城町)
・序列13位 宇治山田神社 (伊勢市中村町)
・序列14位 津長神社 (伊勢市宇治)
・序列15位 堅田神社 (伊勢市二見町)
・序列16位 大水神社 (伊勢市宇治)
・序列17位 江神社 (伊勢市二見町)
・序列18位 神前神社 (伊勢市二見町)
・序列19位 粟皇子神社 (伊勢市二見町)
・序列20位 川原神社 (伊勢市佐八町)
・序列21位 久具都比賣神社 (度会郡度会町)
・序列22位 奈良波良神社 (度会郡玉城町)
・序列23位 棒原神社 (度会郡玉城町)
・序列24位 御船神社 (多気郡多気町)
・序列25位 坂手国生神社 (度会郡玉城町)
・序列26位 狭田国生神社 (度会郡玉城町)
・序列27位 多岐原神社 (度会郡大紀町)
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