藤ノ木古墳の金銅製品出土状況
奈良県斑鳩町は4月から、「ふるさと納税」を5万円以上した人への特典として、普段は非公開の国の史跡・藤ノ木古墳を特別に見学する権利を新たに設けました。毎日新聞が報じています。写真は、藤ノ木古墳の金銅製品出土状況(出典:橿原考古学研究所附属博物館)。

斑鳩町の「ふるさと納税」による特産品などの贈呈制度は四段階に分かれており、対象は、5万円以上8万円未満の方(10,000円相当)と8万円以上の方(20,000円相当)の部分。

■5万円以上8万円未満の方(10,000円相当)
・中宮寺御門跡直筆色紙(標準サイズ)、藤ノ木古墳特別見学(2名)、法隆寺・中宮寺拝観券(2名)のセット

■8万円以上の方(20,000円相当)
・中宮寺御門跡直筆色紙(F4サイズ)、藤ノ木古墳特別見学(4名)、法隆寺・中宮寺拝観券(4名)、茶碗(中宮寺御門跡書他)のセット

以上となります。

斑鳩町のような歴史的文物の宝庫は、観光産業が潤う以上に、文物・史跡の保護にお金がかかり、いくらあっても足りないというのが現状かもしれません。寄付という形で、

文物・史跡の保護・研究→観光の活性化→文物・史跡の保護・研究→…

という好循環の一環に貢献でき、さらに特別見学の特典をゲットできる、まさにWinWinの関係ですね。斑鳩町のふるさと納税についてはこちらから。

藤ノ木古墳は石室もさることながら、国宝に指定されている出土物でも有名です。出土した金銅装鞍金具などの馬具類、金銅製の冠や沓(くつ)、銀製塗金空(うつろ)丸玉やガラス小玉などの玉類などおびただしい量の副葬品は、現在 橿原考古学研究所附属博物館で展示されています。