生前の道真公ゆかり、映画・アニメの聖地でもある、55段の石段ある神社
[住所]広島県尾道市長江1-11-16
[電話]0848-37-1889

御袖天満宮(みそでてんまんぐう)は、広島県尾道市にある神社。近代社格では郷社。天満宮であり、菅原道真公を御祭神とする。

菅公聖蹟二十五拝の第19番。尾道市は2015年に「尾道水道が紡いだ中世からの箱庭的都市」として日本遺産に認定された。

延喜元年(901年)、生前の御祭神が藤原時平の讒言によって左遷され大宰府へ船で向かう際、尾道に上陸すると土地の人々から麦飯と醴酒を馳走されたので、これに感謝して自らの着物の片袖を破り自身の姿を描いて与えた。

御祭神薨(延喜3年)後の延久年間(1069-1074年)、天神坊の境内にその袖を「御袖の御影」と称して祀る祠を建立したのが創祀。

「御袖」を祀ることから現社号が定着した。なお、天神坊は後に大山寺となって明治の神仏分離まで別当寺として当神社を管掌し、現も境内に隣接している。

7月中旬(7月25日の直前の金曜日から日曜日までの3日間)は「天神祭」が斎行される。

初日に神輿の巡幸、2日目は「勧学祭」と「福引き」や「大道芸」といった神賑行事があり、3日目に神輿の巡幸の後に「勇壮五十五段大神輿還幸の儀」と呼ばれる55段の石段(下述)を御輿が登ったり降りたりする還奉祭が行われる。

25 境内に至る参道は石段となっており、約5メートルの一枚石が55段使われているが、最後の1段だけわざと石を継いである。また石段下、福善寺前に、御祭神が休憩したと伝えられる腰掛石があり、境内にはさすり牛がある。

境内は複数の映像作品の舞台となっており、映画『転校生』や連続テレビ小説『てっぱん』では参道の石段が撮影場所に選ばれた。特に『転校生』で男女が転げ落ちて人格が入れ替わる象徴的なシーンは、当社の石段。

また、アニメ『かみちゅ!』の舞台となる「来福神社」は、近隣の艮神社とともに、当社のそれを元に設定されている(アニメ聖地の神社)。

【ご利益】
学問・修学の神様、受験・試験の合格
御袖天満宮 - 生前の道真公ゆかり、映画・アニメの聖地でもある、55段の石段ある神社
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