国宝「現存最古の神社建築」で応神皇太子・和紀郎子が祀られる
[住所]京都府宇治市宇治山田59
[電話]0774-21-4634

宇治上神社(うじがみじんじゃ)は、京都府宇治市にある神社。隣接する宇治神社とは対をなしている。

延喜式』巻9・10神名帳 畿内神 山城国 宇治郡「宇治神社」に比定される式内社(小社)。近代社格は府社

ユネスコの世界文化遺産「古都京都の文化財」の構成資産の一つとして登録されている。

御祭神は左殿が菟道稚郎子命(うじのわきいらつこのみこと)、中殿が応神天皇(第15代天皇、菟道稚郎子命の父)、右殿が仁徳天皇(第16代天皇、菟道稚郎子命の異母兄)。

当社の境内は『山城国風土記』に見える菟道稚郎子の離宮「桐原日桁宮」の旧跡であると伝え、両社旧称の「離宮明神」もそれにちなむ。

当社の境内外には「天降石」や「岩神さん」と呼ばれる巨石があり、磐境信仰による創祀という説もある。

『延喜式』神名帳には「宇治神社二座 鍬靫」とあり、二座について、当社と宇治神社のことを指す地という説が一つ。

もう一つは、御祭神とした場合、一座は和紀郎子が確定、もう一座については、父・応神天皇、異母兄・仁徳天皇という説のほか、応神天皇の愛妃で、和紀郎子の母である矢河枝比売をあてる説がある。

明治以前は当社が「上社」「本宮」、宇治神社が「下社」「若宮」と呼ばれ、両社を合わせて「宇治離宮明神(八幡宮)」と総称された。

本殿は1060年頃のものとされ、「現存最古の神社建築」で国宝。1052年創建の平等院との深い関連性が指摘されている。

また、拝殿(附 桟唐戸4枚、蟇股1箇)も国宝に指定されているほか、摂社春日神社本殿、本殿扉絵(板絵著色)4面が国の重要文化財に指定されている。

また境内には「桐原水」と称される湧き水があり、唯一現存する「宇治七名水」の一つに数えられる。
宇治神社ともども日本遺産日本茶800年の歴史散歩」の構成文化財の一つ。

【ご利益】
修学、学問、就職の神、産業、技術、農業、土木の神、謙譲の美徳、八幡神としての厄払いなど(京都府
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