三代将軍徳川家光発願、「火の用心」万全、新庄市・鳳来寺の東照宮
[住所]愛知県新城市門谷字鳳来寺4
[電話]0536-35-1176

鳳来山東照宮(ほうらいさんとうしょうぐう)は、愛知県新城市にある神社。近代社格では郷社。正式名称は「東照宮」のみ。全国に100社以上分布する東照宮の一社で、全国東照宮連合会に加盟している。

日光東照宮
(栃木県日光市)、久能山東照宮(静岡県静岡市)と並ぶ三大東照宮の候補の一つとされる。徳川家康(東照大権現)を主祭神に、「鎮守三社」と称される山王権現、熊野権現、白山権現を合祀している。

慶安元年(1648年)4月、日光東照宮へ参拝した折に改めて『東照社縁起』を読み、徳川家康の出生と三河国設楽郡の鳳来寺との縁に感銘を受けた江戸幕府三代将軍家光が、鳳来寺の本堂修復と薬師堂の再建を発願。

それにあわせて新たに東照宮の創祀を計画し、阿部忠秋や太田資宗に命じて造営事業を進めた。

しかし家光は志半ばで薨じたため、跡を継いだ四代将軍家綱が太田資宗や本多利長、小笠原忠知等に命じ、慶安4年(1651年)に社殿が竣成。

同年9月17日に江戸城内の紅葉山御殿に祭られていた「御宮殿」(厨子)とご神体である「御神像」(神像)を遷祀したのが創まり。

遷祀に際しては盛大な遷座祭が斎行され、家綱から、家康が関ヶ原の戦いで帯刀したという太刀が神刀として奉納されたほか、諸大名からも太刀や灯篭などの奉納があったという。

以後、鳳来寺を別当寺と定め、江戸時代を通して10回に及ぶ修理が幕府によって行われた。

本殿1棟、中門1棟、左右透塀2棟、拝殿、幣殿1棟、水屋1棟などが国の重要文化財に指定されている。当社境内を含む鳳来寺山が国の名勝及び天然記念物

家康の命日である4月17日が大祭。また毎月17日、いわゆる月命日には、境内に設置されている火災時の消火放水・監視システムの点検が行われ、不意の山火事などに備えている。

なお、日本三大東照宮は、日光と久能山は動かないものの、最後の一社について、当社のほか、仙波東照宮(埼玉県川越市)、滝山東照宮(愛知県岡崎市)などもそう称される場合がある。

【ご利益】
子授、安産、交通・工事・家内・旅行安全、厄除、商売繁盛など(公式HP
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