
報道によれば、発表された写真について、中国のネットは「漢服姿は美しいけど、日本の伝統的な神社にはふさわしくない」「漢服の宣伝に必死すぎ」「日本人の反感を買って問題が起きなきゃいいけど」などと反応。
これを受け、シュー・チャオは「伏見稲荷大社が祭っているのは農業神や商売神。政治とは無関係だし、漢服には宗教的な意味合いもないのだから、不適切じゃない」と反論していると言います。
伏見稲荷大社は千本鳥居に代表される色鮮やかな境内や、海外映画でも舞台として使用されるなどして、現在最も海外で有名な日本の観光スポットの一つとなっています。日本人は何とも思っていないと思いますが、「漢服の宣伝」云々はこのような背景があったものと思われます。
神社参拝の服装については格別に決まったものはなく、あくまでも「神様に失礼のないもの」というものであり、漢服が中国の民族衣装である以上、(海外に対して)宣伝したい意図があったとしても、神社参拝に対する非礼には当たらないと思います。
そもそもコスプレは日本発祥のもので、おそらくそれは、それこそ古事記以来の日本の伝統的な宗教観念にも影響を受けて生じたものだと思われます。コスプレそのものも決して絶対悪ではなく、程度にもよるでしょうが、コスプレでの神社参拝というのも、場合によっては認められるかもしれません。
その他の参拝のルール、といっても、外国人が理解できないものではなく、普通に、その国の神や宗教を尊重して、真摯な態度で参拝するということができていれば、今回の件、おそらく目くじらを立てる日本人はいないでしょう。日本の神は、そんな料簡狭くないし。真摯でさえいれば、どこまでも寛容に、包み込んでくれる存在。
報じられていない以上は服装以外で問題になりそうなことはなかったのでしょう。結構なことです。
伏見稲荷大社にはアメノウズメもいます。日本最古の芸能人であり、伏見稲荷は芸能の神でもあります。それこそ個人的にはコスプレにも通じる神様だと考えています。チャウ・シンチー(周星馳)監督・主演の映画『ミラクル7号』(2007年)で、女の子ながらもチャウ・シンチーの息子役を演じ、天才子役としてブレークした経歴とのこと、ますますのご活躍をお祈り申し上げます。
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