式外から一宮に下剋上、平安時代から行われる御田植祭でも有名
[住所]岡山県岡山市北区一宮1043
[電話]086-284-0031

吉備津彦神社(きびつひこじんじゃ)は、岡山県岡山市にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

歴史的な一宮としての備前国一宮で、近代社格では国幣小社、現在は神社本庁の別表神社「全国一の宮会」に加盟している。

社伝によれば、第33代推古天皇の時代(593-628年)に創建されたとする。岡山市西部、備前国と備中国の境に立つ吉備の中山(標高175メートル)の北東麓に東面して鎮座する。

吉備の中山は古来より神体山として信仰されており、北西麓には備中国一宮・吉備津神社が鎮座し、主祭神とは両社とも共通、当地を治めたとされる大吉備津彦命(おおきびつひこのみこと)と、命の関係一族を配祀する。

中山には命の陵とされる中山茶臼山古墳がある。

『延喜式神名帳』において、備前国の名神大社として安仁神社が記載されているが当社の記載はない。しかし、一宮制が確立し名神大社の制が消えると、備前国一宮は当社となったとされている。

これは天慶2年(939年)における天慶の乱(藤原純友の乱)の際、安仁神社が純友に味方したことに起因するという。

一方で当社の本宮にあたる吉備津神社が、朝廷による藤原純友の乱平定の祈願の御神意著しかったとして、940年に一品の神階を授かった。それに伴い安仁神社は一宮としての地位を失い、当社にその地位を譲ることになったとも。

毎年8月2、3日に行われる御田植祭が有名で、平安時代より執り行われてきたとされる「五穀豊穣」を祈願する神事。

なお、当社は臼田甚五郎監修『日本神社一00選』に「日本神社100選」として掲載されている。

当社本宮である吉備津神社のほか、備後国一宮に吉備津神社(広島県福山市)がある。また、備前国一宮としては、他に石上布都魂神社(岡山県赤磐市)がある。

【ご利益】
家内安全、社運隆昌、商売繁盛、交通安全、厄除け、八方ふさがり除け(公式HP
吉備津彦神社 - 式外から一宮に下剋上、平安時代から行われる御田植祭でも有名
【関連記事】
一宮とは? - その地域の中で最も社格の高いとされる神社のこと、根強い一宮めぐり人気
歴史的な一宮とは? - 『中世諸国一宮制の基礎的研究』が底本、資料で確認できる一宮
「全国一の宮会」加盟社とは? - 歴史的な一宮や、新一の宮などを含めた現代版一宮
近代社格の国幣小社とは? - 官幣小社5社に比して10倍の実に50社、一宮もいくつか含む
神社の創建年代 - 神代から、神武・神功・継体、そして昭和期まで、主な神社を順に並べた

日本神社100選とは? - 臼田甚五郎監修『日本神社一00選』に掲載された神社
『日本の神社 23号 (吉備津神社)』 - 備中吉備津神社、吉備津彦神社、備後吉備津神社
岡山県の別表神社 | 別表神社とは? - 神社本庁に属する神社の現代版官国幣社
岡山県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、岡山県に鎮座している神社の一覧
吉備津彦神社の御朱印