水の女神を祀る通称「淀姫さん」、創建1450年以上の肥前国一宮
[住所]佐賀県佐賀市大和町大字川上1-1
[電話]0952-62-5705

與止日女神社(よどひめじんじゃ)は、佐賀県佐賀市にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

延喜式』巻9・10神名帳 西海道神 肥前国 佐嘉郡「与止日女神社」に比定される式内社(小社)。歴史的な一宮としての肥前国一宮の論社。近代社格では県社

「全国一の宮会」に加盟している。「淀姫神社」とも書き、別称として「河上神社」、通称として「淀姫さん」とも。

御祭神は與止日女命(よどひめのみこと)。神功皇后(第14代仲哀天皇の皇后)のという。また一説に、豊玉姫命(初代神武天皇の祖母)であるとも伝える。

「與止姫神」のまたの名を「豊姫」「淀姫」という、とある(『肥前国風土記』逸文(神名帳頭注))。また、同書佐嘉郡条には「世田姫」の説話が載り、同一神と見られている。

佐賀県を中心とする北九州地方には、與止日女神(淀姫神)を祀る神社が多数あり、そのうち当社を含めた6社が嘉瀬川流域にある。

熊本県菊池市などには「乙姫」を祀る乙姫神社があり、関連が指摘されることもある。

第29代欽明天皇25年(564年)11月1日に與止姫の神が鎮座し、創祀。2014年が建立1450年となり、式年大祭が行われた。

河上神社・川上神社とも呼ばれる。鯰(ナマズ)が神の使いとされる。トヨタマ、ナマズという組み合わせで言えば、嬉野市に豊玉姫神社がある。

肥前国では、田島神社(唐津市)が安全航海の神として崇敬され、神階も当社より上で、肥前国唯一の名神大社に列していた。

しかし、遣唐使の廃止もあって、その地位は低下、代わって中世以降は国衙に近い当社の地位が高まり、肥前国一宮として崇敬されるようになった。

慶長7年(1602年)に後陽成天皇から「大日本国鎮西肥前州大一之鎮守宗廟河上山正一位淀姫大明神一宮」と書いた勅額が下された。

当社が肥前国一宮であるとするものだが、千栗八幡宮も肥前国一宮とされていたことから、両社の間で60年にわたる紛争が起こったという。

平安時代10通、鎌倉時代92通、南北朝時代85通、室町時代57通、安土桃山時代3通からなる河上神社文書14巻(247通)が国の重要文化財に指定されている。

【ご利益】
海・川・水の神、農業と諸産業、厄除開運、交通安全(公式HP
與止日女神社 - 水の女神を祀る通称「淀姫さん」、創建1450年以上の肥前国一宮
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與止日女神社の御朱印