小河内の鹿島踊(おごうちのかしまおどり)
種別1:民俗芸能
種別2:風流
公開日:毎年9月15日
指定日:1980.01.28(昭和55.01.28)
都道府県:東京都
所在地:小河内神社(西多摩郡奥多摩町)

東京都西多摩郡奥多摩町の小河内ダム南岸の日指・岫沢・南の3集落の氏神である加茂神社の祭礼に行われていた民俗芸能。

ダム建設で小河内地区が湖底に沈み全戸転出した以後は、移転した人々によって保存会が作られ、伝承され、毎年9月15日に小河内神社で行われている。

鹿島踊の名は、この芸能の最初に舞われる「三番叟」の歌詞=鹿島大明神は―から出たともいわれ、「三番叟」は必ず番組の最初に舞われ、最後は「三拍子」で収めるのが定式となっている。

演目には、「毬踊」「月は八幡」「こきりこ」「浜ヶ崎」「さんころりん」「小倉」「かくこう」「桜川」「念仏」を加えて十一曲が伝承されている。

踊は、すべて女装姿の青年、つまり男の娘によって踊られ、囃子は、笛、太鼓(もとは鼓と三味線があったともいう)が下方をつとめる。

近世初頭の風流の小歌踊りの系脈を伝えているものであり、その踊り振りには初期歌舞伎踊の遺風が認められるなど、芸能史的に貴重な芸能であるということができる。

保護団体名:小河内の郷土芸能保存団体協議会
重要無形民俗文化財「小河内の鹿島踊」 - すべて女装姿の青年が踊る、近世以来の風流
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