戦国期から続く男女の性器を象ったお供えをする祭典を伝承
金剛地金山神社祭典 - 甲斐市
[住所]山梨県甲斐市宇津谷5125
[電話]0551-20-3654 - 甲斐市商工観光課

金山神社(かなやまじんじゃ)は、山梨県甲府市にある神社。御祭神は金山猿田彦命(かなやまさるたひこのみこと)。御神体は鞴(ふいご)。子孫繁栄を意味する男女の性器に似た自然石も祀られている。鞴については、タタラと男根の関係を見て取れる。

金山猿田彦命はあまりメジャーではなく、おそらくはカナヤマビコノカミサルタヒコが習合した神だと思われる。二柱が別々に、一緒の神社で祀られているケースはあるが、習合してしまっているのは極めて異例のことかもしれない。

この神社の氏子は通称「小林組」(小林姓を中心とした十数戸)といわれている鍛冶職人の子孫なので、もともとはカナヤマビコノカミを祀る鍛冶一族が存在し、カナヤマビコノカミ単体でもマラ=男根と結びつくが(例:金山神社(神奈川県・川崎市))、道祖神的かつ男根及び男女和合の象徴たるサルタヒコが習合したものと考えられる。

サルタヒコの男女和合の性質は、妻のアメノウズメとセットで語られることが多いが、当社および下記の祭典ではアメノウズメの影響は感じられないものの、男根のみならず、女陰も重要な要素を占めていることから考えて、サルタヒコ一柱でアメノウズメの性質も仮託していると考えられる。

毎年1月28日に子孫繁栄を願い、米の粉を練り男女の性器を形作り、ゆでてアンコをつけて神前に供える金剛地金山神社祭典、あるいは単に金山神社祭典が行われる。この祭典は、江戸時代中期の寛保年間(1741~1744)、あるいは戦国時代からとも伝えらる。

金山神社そのものも子授けの神としての信仰も厚く、金山神社祭典も事前に予約すれば氏子以外の人にも供物を得ることができるため、祭典当日は遠くから訪れる人もいる。

問い合わせは、甲斐市商工観光課、電話:0551-20-3654まで。

【ご利益】
子孫繁栄、子授け、男女和合など
金山神社(甲斐市) - 戦国期から続く男女の性器を象ったお供えをする祭典を伝承
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