女陰をかたどった山車などが練り歩く「於祖々祭」で有名な、尾張国二宮
[住所]愛知県犬山市宮山3
[電話]0568-67-1017

大縣神社(おおあがたじんじゃ)は、愛知県犬山市にある神社。『延喜式神名帳』にある「大縣神社(尾張国・丹羽郡)」に比定される式内社(名神大社)で、尾張国二宮。

近代社格では国幣中社、現在は神社本庁の別表神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

社伝によれば「第11代垂仁天皇27年に、本宮山の山頂から現在地に移転した」とある。御祭神は、大縣大神(おおあがたのおおかみ)。

・国狭槌尊(くにさつちのみこと)とする説
天津彦根命(大縣主の祖神)とする説
少彦名命とする説
・大荒田命(日本武尊の三世孫で迩波縣君の祖)とする説
・武恵賀前命(神八井耳命の孫)とする説

などがある。いずれにしても、「大縣大神は、尾張国開拓の祖神」とされている。

境内には、いくつかの境内社があり、その中の一つの摂社の姫の宮には、玉姫命(大荒田命の娘)が祀られている。後述の田縣神社(愛知県小牧市)の御祭神と同一。

古来より安産・子授など女性の守護神として崇敬されている。

しかし、玉姫命ではなく、倉稲魂神ではないか、との説もある。そうした場合でも、田縣神社のもう一柱の御祭神であるオオトシノカミと兄妹であり縁が深いことになる。

毎年3月15日直前の日曜日に行なわれる祭事・豊年祭、別名「於祖々祭」(おそそ祭)が有名。女陰をかたどった山車などが練り歩く。俗称としては「まんこ祭り」で知られている。

この祭りと対になっているのが、田縣神社の豊年祭(別名「扁之古祭」(へのこ祭))で、こちらでは男根をイメージした神輿が練り歩く。

田縣神社では男根を象った石などが奉納されるのに対して、当社では女陰を象った石などが奉納されていることでも、やはり対となっている。

しかし、こうした両者の男女の関係は、それぞれの御祭神が関係深そうだとは理解できても、そこからではなかなか解釈できないものとはなっており、謎。

男根とともに、女陰(マンコ、ホト)もタタラとの兼ね合いが指摘されている。

なお、社地には愛知県内で二番目の規模となる、全長123メートルの青塚古墳がある。

【ご利益】
尾張開拓の神、事業繁栄、開運厄除(公式HP

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