オオクニヌシを助けた木の神様、根の国訪問をアドバイスした神話の節目
[住所]和歌山県和歌山市伊太祈曽558
[電話]073-478-0006
伊太祁曽神社(いたきそじんじゃ)は、和歌山県和歌山市伊太祈曽にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。
『延喜式』巻9・10神名帳 南海道神 紀伊国 名草郡「伊太祁曽神社/伊太祁曾神社」に比定される式内社(名神大社・月次相嘗新嘗)で、歴史的な一宮としての紀伊国一宮。
近代社格では官幣中社、現在は神社本庁の別表神社。「全国一の宮会」に加盟している。
主祭神は五十猛命(いたけるのみこと)、別名は大屋毘古神。配神は主祭神の妹神で、左脇宮が大屋都比賣命(おおやつひめのみこと)、右脇宮が都麻津比賣命(つまつひめのみこと)。
いずれもスサノヲの子であり、木の神として信仰される神である。佐渡国一宮である度津神社の御祭神も同じ構成。
古事記においても、兄ヤソガミの迫害に悩んでいたオオクニヌシが、母サシクニワカヒメのアドバイスを受けて木の国のオオヤビコを訪問する話が掲載されている。
ヤソガミはここまで追いかけてきて、オオクニヌシを攻撃、主祭神はオオクニヌシとともに、ヤソガミの攻撃を避ける。
オオクニヌシが訪れた木の国のオオヤビコはまさに当社であると考えられる。古事記における重要な舞台の一つ。
オオヤビコはオオクニヌシに対して、根の国(黄泉の国)のスサノヲを訪れるべしとアドバイスし、黄泉の国訪問に神話は展開していく。
五十猛命と、配神の2柱の妹神はそれぞれ、大屋都姫神社、都麻都比売神社(論社:禰宜・吉礼・平尾)で祀られ、『日本書紀』にあるこれら3神は、紀伊国に木種をもたらした神で、伊太祁曽三神と総称される。
また、3神の父は素戔嗚尊であり、紀伊国には須佐神社がある。
1月14-15日に行われる卯杖祭(うづえさい)は、古くは宮中でも行われていた祭祀で、卯杖という杖で土中の邪気を祓う。
当社の卯杖祭は、この卯杖の儀に小正月の小豆粥による厄除け信仰と、作物の豊凶をみる粥占いの三つが融合。
4月第1日曜日に行われる祭典はそのものズバリ木祭り。日頃の木々の恩恵に感謝する。古くは家屋や船など全て木でつくられており、日常生活に木製品は切っても切ることができないもの。
この日は全国の木材関係者をはじめ、多くの崇敬者で境内は賑わうという。チェンソーアートの世界チャンピオン、城所啓二が翌年の干支のチェンソーカービングが奉納されるのが恒例になっている。
なお、市内の日前神宮・國懸神宮、かつらぎ町の丹生都比売神社も紀伊国一宮を主張している。当社を含む三社とも日本列島を走る中央構造線のライン上に立地する神社である。
また、市内にある当社と日前神宮・國懸神宮、竈山神社に参詣することを「三社参り」と言う。
【ご利益】
木の神様、いのち・厄難除けの神(公式HP)
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・「全国一の宮会」加盟社とは? - 歴史的な一宮や、新一の宮などを含めた現代版一宮
・近代社格の官幣中社とは? - 官幣大社、国幣大社に次ぐ第三の位置か、国幣大社と同格か
・中央構造線と神社 - なぜ、日本有数の神社は、地震大国たるこの断層系に沿って建っている?
・和歌山県の三社参り - 紀伊国一宮の日前神宮・國懸神宮と伊太祁曽神社、神武長兄の竈山神社
・紀三所社 - 和歌山市に所在する名神三社、神階昇叙も同じタイミングで主要神社とも関連
・伊太祁曽三神 - 和歌山県和歌山市、三兄妹の木の神を祀る三つの式内名神大社、敵と父と
・神社の創建年代 - 神代から、神武・神功・継体、そして昭和期まで、主な神社を順に並べた
・『日本の神社全国版(78) 2015年 8/11 号 [雑誌]』 - 丹生都比売神社、竈山神社、伊太祁曽神社
・和歌山県の別表神社 | 別表神社とは? - 神社本庁に属する神社の現代版官国幣社
・和歌山県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、和歌山県に鎮座している神社の一覧
[電話]073-478-0006
伊太祁曽神社(いたきそじんじゃ)は、和歌山県和歌山市伊太祈曽にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。
『延喜式』巻9・10神名帳 南海道神 紀伊国 名草郡「伊太祁曽神社/伊太祁曾神社」に比定される式内社(名神大社・月次相嘗新嘗)で、歴史的な一宮としての紀伊国一宮。
近代社格では官幣中社、現在は神社本庁の別表神社。「全国一の宮会」に加盟している。
主祭神は五十猛命(いたけるのみこと)、別名は大屋毘古神。配神は主祭神の妹神で、左脇宮が大屋都比賣命(おおやつひめのみこと)、右脇宮が都麻津比賣命(つまつひめのみこと)。
いずれもスサノヲの子であり、木の神として信仰される神である。佐渡国一宮である度津神社の御祭神も同じ構成。
古事記においても、兄ヤソガミの迫害に悩んでいたオオクニヌシが、母サシクニワカヒメのアドバイスを受けて木の国のオオヤビコを訪問する話が掲載されている。
ヤソガミはここまで追いかけてきて、オオクニヌシを攻撃、主祭神はオオクニヌシとともに、ヤソガミの攻撃を避ける。
オオクニヌシが訪れた木の国のオオヤビコはまさに当社であると考えられる。古事記における重要な舞台の一つ。
オオヤビコはオオクニヌシに対して、根の国(黄泉の国)のスサノヲを訪れるべしとアドバイスし、黄泉の国訪問に神話は展開していく。
五十猛命と、配神の2柱の妹神はそれぞれ、大屋都姫神社、都麻都比売神社(論社:禰宜・吉礼・平尾)で祀られ、『日本書紀』にあるこれら3神は、紀伊国に木種をもたらした神で、伊太祁曽三神と総称される。
また、3神の父は素戔嗚尊であり、紀伊国には須佐神社がある。
1月14-15日に行われる卯杖祭(うづえさい)は、古くは宮中でも行われていた祭祀で、卯杖という杖で土中の邪気を祓う。
当社の卯杖祭は、この卯杖の儀に小正月の小豆粥による厄除け信仰と、作物の豊凶をみる粥占いの三つが融合。
4月第1日曜日に行われる祭典はそのものズバリ木祭り。日頃の木々の恩恵に感謝する。古くは家屋や船など全て木でつくられており、日常生活に木製品は切っても切ることができないもの。
この日は全国の木材関係者をはじめ、多くの崇敬者で境内は賑わうという。チェンソーアートの世界チャンピオン、城所啓二が翌年の干支のチェンソーカービングが奉納されるのが恒例になっている。
なお、市内の日前神宮・國懸神宮、かつらぎ町の丹生都比売神社も紀伊国一宮を主張している。当社を含む三社とも日本列島を走る中央構造線のライン上に立地する神社である。
また、市内にある当社と日前神宮・國懸神宮、竈山神社に参詣することを「三社参り」と言う。
【ご利益】
木の神様、いのち・厄難除けの神(公式HP)
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