大阪の府立弥生文化博物館(和泉市)1991年の開館以来初めて展示を大規模刷新し、2015年3月3日、記念式典が開かれました。弥生文化に関する最新の調査・研究成果を基に「卑弥呼と出会う博物館」として、邪馬台国の女王・卑弥呼(原文ママ)の姿に迫るということです。読売新聞が報じています

報道によれば、第1展示室で、中央に「卑弥呼と出会えるコーナー」を新設。掲げ持つ鏡や衣装を学術的に考証した卑弥呼像を中心に、同時代の中国鏡20面、復元した食卓や宝石箱などが並ぶと言います。タッチパネル式情報端末や電子掲示板も設置。

もともと弥生文化博物館は
1.「日本文化の源流」である弥生時代を通じて日本文化を考え、理解する場を提供します。
2.弥生文化を現代と比較し、世界的にも位置づけて、わかりやすく親しみやすい形で紹介します。
3.泉州を中心とした地域の歴史と文化を紹介します。
4.弥生文化の学習・研究センターとしての機能を果たしていきます。
5.日本有数の弥生集落、国史跡「池上曽根遺跡」との一体的活用を図ります。
を理念として運営が進められてきたもので、今回のリニューアルで、特に「卑弥呼」に焦点を当てていくようです。

弥生時代、弥生文化、弥生土器、環濠集落といったその時代を特徴を示すワードを並べるより、倭の女王・卑弥呼を前面に打ち出すことで、時はかの曹操、孫権、劉備が覇を競い合い、諸葛孔明の智謀が光る中国の三国志の時代と同時代の日本、と、より時代感覚がつかめやすくなると思います。

池上・曽根遺跡を取り扱った第2展示室「池上曽根ワールド」も必見!

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