式内社「與神社」か「天手長男神社」か おそらくは壱岐国一宮で総社
[住所]長崎県壱岐市芦辺町湯岳興触676
[電話]0920-47-3700

興神社(こうじんじゃ)は、長崎県壱岐市芦辺町湯岳興触にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

延喜式』巻9・10神名帳 西海道神 壱岐国 石田郡「天手長男神社」(名神大社)、あるいは「與神社」(小社)に比定される式内社の論社。

歴史的な一宮としての壱岐国一宮かつ総社(正確には当社の境外社)。近代社格では村社。

壱岐国七社(壱岐七社)の一社。「全国一の宮会」に加盟していない。原の辻遺跡のほど近くに鎮座する。御祭神は足仲彦命(第14代仲哀天皇)と息長足姫命(仲哀天皇の皇后である神功皇后)。

付近にはかつて壱岐国府があったと考えられており、社名の「興」は「国府(こふ、こう)」の意味とされる。近世には「印鑰神社」とも。

延宝4年(1676年)、神道家橘三喜が壱岐の式内社を調査した際に、当社を式内小社「與神社」に比定した。しかし、これは興と與(与)を見誤ったためと考えられている。

近年の研究では、式内名神大社の「天手長男神社」が当社であり、壱岐国一宮であったとする説が有力。現在は別に天手長男神社がある。

また、式内社「與神社」の有力論社に、深江栄触の深江神社がある。

境外社として、当社より少し山間に入ったところに、石祠が今も丁重に祀られている。これが壱岐国総社で、総社神社とも。

地元では「そうしゃ」さんと親しまれている。御祭神は大己貴神。この存在こそが、当社=名神大社=一宮の証拠、とされている(参考)。

【ご利益】
子宝、安産、子育て、縁結び、家内安全
興神社 - 式内社「與神社」か「天手長男神社」か おそらくは壱岐国一宮で総社
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興神社 長崎県壱岐市芦辺町湯岳興触の御朱印