道が語る日本古代史 (朝日選書)
・刊行:2012/6/8
・著者:近江俊秀
・出版:朝日新聞出版

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近年の発掘調査により、古代の道路跡が全国各地で次々と発見されている。古墳時代から、古代の道路は幅広くまっすぐに通されたものとわかってきた。しかも舗装されている。側溝をそなえ、広いものは幅30メートルにも及ぶ。

これらは時の巨大な権力が労働力、技術力を結集し、目的を持って造ったことを物語る。道づくりの技術はどこから来たのか。なぜここに道を通す必要があったのか。道の上で何があったのか。

大豪族葛城氏の繁栄を支えた道路、推古天皇・聖徳太子・蘇我馬子の経済政策と道路の関わり、壬申の乱の舞台となった要衝、全国駅制施行とともに行われた列島改造、律令制の崩壊と地方分権にともなう道路の荒廃など。

群雄割拠から天皇中心へ、国際化の中で律令国家の建設へ、中央集権国家の完成から崩壊へ、古代国家の誕生から終焉までを、5-10世紀の道路の実態から読み解く。

遺跡を歩く写真・地図を多数収載。