讃岐国府
香川県坂出市府中町の讃岐国府跡で、最大級の建物跡が確認されました。中心的な建物の一つだった可能性があり、発掘調査を進める県埋蔵文化財センターは2015年2月15日、現地説明会を開き、約240人が参加したと言います。読売新聞が報じています。 画像は讃岐国府跡探査事業のパンフレット(出典:香川県埋蔵文化財センター)。

県埋蔵文化財センターは平成21年(2009年)度から讃岐国府跡探査事業を始め、発掘調査を進めています。奈良時代から鎌倉時代(700-1300年)に存在したとされる讃岐国府の探査で、専門の特集ページもあり、今までの成果やパンフレット、関連の記事が確認できます。

現場の坂出市府中町本村では、奈良時代に先行する飛鳥時代の掘立柱建物も検出しています。梁間3間、桁行7間、床面積約60平米という巨大なもので、やや小高い場所を選んで建てられたということです。

建物の向きは正確に東西南北に向く正方位で、周囲200メートルほどの範囲で同じ向きの建物や溝が見つかっているそうです。国府かどうかはともかく、当時は整然とした建物群が並び、当地の政の中心だったことは間違いなさそうです。

これだけ正面切って国府に焦点を当てた考古学事業というのも珍しく、今年度の調査結果の詳細も上記のページに掲載されると思いますし、今後の展開にも注目していきたいところです。